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【加計学園】「総理のご意向」文書の有無だけではない 問題の本質は別にある

6/10(土) 7:10配信

BuzzFeed Japan

加計学園の獣医学部の新設をめぐり、「総理のご意向」などと記された文書について、文部科学省が再調査を実施する方針を固めた。BuzzFeed Newsはこれまでの報道や国会答弁、取材をまとめ、7つの項目でこの問題を振り返る。

再調査は6月9日、松野博一文科相が発表した。「文科省に寄せられる国民の声をもとに総合的に判断した」といい、安倍晋三首相からは「徹底した調査を速やかに実施するように」との指示があったという。

1. いま取りざたされているのは、「総理のご意向」「官邸の最高レベル」と書かれた文書だ。

この文書は、2016年9~10月に内閣府と文科省の間で開かれた会合を記録したものとされる。

獣医学部の新設が政府に認められる前から、すでに今治市で加計学園の学部新設を進めるよう、内閣府が文科省に求めているような内容だ。

5月17日に朝日新聞が報じた当初、菅義偉官房長官は「怪文書のようなもの」と一蹴。文科省も関係者数人へのヒアリングや共有フォルダなどの調査をもって「存在は確認できなかった」としていた。

しかしその後、前川喜平・文科前事務次官が文書は本物だと証言。さらに、NHKは文科省が調べなかった職員の個人PCに文書がいまも存在していると報じ、朝日新聞も「省内の複数の部署で共有されていた」ものだと伝えた。

政府は当初、「文書の出所や入手経路が明らかにされていない」ことを理由に再調査を拒否し、野党などは反発。

6月9日になって突如として、再調査の方針を決めた。「国民の声」を受けたもので、総理からは「徹底した調査を速やかに」との指示があったという。

2. 文書の真贋、そして存在の有無に焦点が当たっているが、問題の本質はここにはない。獣医学部設置をめぐり、本当に「行政が歪められた」(前川氏)のか、否かだ。

「総理のご意向」「官邸の最高レベル」と発言したと前川氏が名指ししたのは、内閣府の藤原豊審議官。

藤原審議官は、内閣府で国家戦略特区を取り仕切る事務方の実質トップだが、「申し上げたことは一切ない」と発言を否定している。

また、これらの発言があった会合の存在が「確認できない」という閣議決定までされている。

安倍首相が学園の加計孝太郎理事長とアメリカ留学時代からの「腹心の友」であることから、「官僚による忖度があったのでは」と野党が批判しているこの問題。

ただ、前川氏が会見で訴えたのは、この文言による「忖度」の有無だけではなかった。今治市が「国家戦略特区」に認定されるまでのステップに問題がある、という点を強調したのだ。

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最終更新:6/10(土) 8:44
BuzzFeed Japan