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「HONDAらしさ」を喪失させた前のビジョンから何が変わったか

6/10(土) 12:10配信

ニュースイッチ

創造と効率的な経営システムの両立させ、イノベーターになる強い意志

 ホンダが技術革新への対応を加速する。電動化や先進安全技術の導入拡大に加え、2025年ころまでに完全自動運転の実現を目指す。ホンダならではの独自色を盛り込んだ次世代技術の確立を通じ、魅力あるクルマ作りの進化とともに将来成長の礎を築く構えだ。

 「電動化と先進安全技術の導入を最重要項目として取り組む」。八郷隆弘社長は、今後注力すべき技術の開発方針に強い意気込みを示す。

 二酸化炭素排出量ゼロと交通事故ゼロ社会の実現に向け、自動車の技術開発競争は激化している。ホンダとして、これらの領域で技術革新をリードすることで、付加価値の高い商品開発につなげる狙いだ。

<30年には3分の2を電動車両に>

 同社は30年に、4輪車の世界販売台数の3分の2を電気自動車(EV)などの電動車両に置き換える計画。それに向け、プラグインハイブリッド車(PHV)を開発の中心に据えつつEVの開発も強化する。

 18年には中国専用のEVを投入するほか、中国以外の地域向けにも専用モデルを開発中だ。また16年10月には開発の迅速化に向けて、パワートレインから車体まで一貫で開発する専門組織「EV開発室」を研究開発子会社の本田技術研究所に設置した。今後は「この組織を中心に、電動車両の開発を積極的に進める」(八郷社長)方針だ。

 先進安全分野では、安全運転支援技術「ホンダセンシング」の導入を拡大する。日本で、今秋に発売する軽自動車「N-BOX」の新モデル以降、すべての新型車で標準装備するほか、欧米や中国でも新型モデルから適用する。

 将来の安全確保の一つとして、最も期待されるのが自動運転分野の技術開発だ。ホンダは同分野で、事故防止だけでなく「移動が楽しくなる時間と空間の創出」(同)を重視。滑らかで自然な運転特性や快適な移動の提供に向けた車両開発を進めている。

クラリティシリーズ(右から電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車)

<25年頃に「レベル4」実現へ>

 まずは20年に高速道路で自動運転を実現し、その後は一般道路にも適用を拡大。25年ころには、天候や道路環境などの限定条件でドライバーが運転に関与しない「レベル4」に対応する自動運転技術の確立を目指す。

 自動車の先進技術に対するニーズの高まりとメーカー間の開発競争が進む中、いかに独自色を打ち出した商品作りに結びつけられるか。そのスピード感が、ホンダの成長のカギを握ることになりそうだ。

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最終更新:6/10(土) 12:10
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