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航空機エンジンで“夢の技術”を手にしたGE

6/10(土) 17:57配信

ニュースイッチ

3Dプリンターを加工に積極活用

 米ゼネラル・エレクトリック(GE)は、航空機エンジン製造で3Dプリンターの活用を加速している。内部構造が非常に複雑な燃料ノズルや低圧タービンブレードの後段を3Dプリンターで作成することに成功。一体成形による部品点数の削減や耐久性の向上につなげた。品質とコストダウンを両立できる“夢の技術”を手にしたGE。航空機エンジンのトップメーカーとして一層の飛躍を誓う。

 GEは約10年前から、仏サフラン・エアクラフト・エンジンと燃費効率の高い新型エンジンの開発に着手した。仏エアバスの単通路型小型旅客機「A320ネオ」などに搭載する「LEAP(リープ)」エンジンだ。

 燃費向上のカギとなったのが、燃料ノズルだった。GEはエンジンの燃焼器に効率的に燃料を噴射できるノズルの開発を目指した。

 ただ内部構造が複雑な燃料ノズルの先端部には、溶接やロウ付けが必要な部品が20点以上あり、設計通りに製造するのは難しかった。

 そこで選択したのが3Dプリンターによる加工だった。GEは1990年代に3Dプリンターによる部品造形の研究開発を始めていた。

 試行錯誤を繰り返し、ニッケル合金を3Dプリンターで積層してノズルを完成。ノズルは20個ほどの部品で構成するが、これを一体成形で達成した。

 従来のノズルに比べて25%の軽量化とともに、4―5倍の耐久性を持たせた。ノズル製造に3Dプリンターの導入を決めたGEは、米アラバマ州にノズル製造の工場も整備した。

 GEとサフランの合弁会社でLEAPを製造するCFMインターナショナルは、これまでに1万2200台以上を受注している。

 米ボーイングの次世代大型旅客機「777X」に搭載されるGEの新型エンジン「GE9X」向けチタンアルミ製低圧タービンブレードの製造にも、3Dプリンターを用いる。

 ジェフ・イメルト会長兼最高経営責任者(CEO)は「現在3億ドル(約330億円)の3Dプリンター関連事業を、20年までに10億ドルに引き上げる」と期待を込める。

最終更新:6/10(土) 17:57
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