ここから本文です

私も悩んだ仕事と育児 ポイントは“自分時間” 「多様な働き方」提案する沖縄の女性起業家

6/10(土) 5:05配信

沖縄タイムス

 育児や家族の介護をしながら働き、仕事のプレッシャーに押しつぶされそうになった過去の経験を生かして、企業などの人事戦略上の課題解決を指南する組織コンサルタントとして起業した女性がいる。コズミックコンサルティング代表の波上(なみのうえ)こずみさん(41)。セミナーなどを通して既存の枠にとらわれない「働き方」を模索する企業や個人を支援。「仕事」か「育児」かの二者択一ではなく、働く人の多様な生き方を尊重できる組織づくりを提案している。(学芸部・座安あきの)

 出産前と比べるのではなく

 今年に入って3回開いた働く女性や母親向けのセミナーには、20~40代の女性や企業経営者らが参加した。開講するたびに「何もかも中途半端」だと、今にも泣きだしそうな表情の女性たちと出会う。「出産前はできていたことが、子どもを持つことで思うようにできなくなったとストレスを抱えた人が多い」と語る。

 出産前の働き方と比べるのではなく、「1日の時間の使い方をいったんリセットして、時間配分を見直すことから始めて」と波上さん。

 ポイントは家事や育児とは別に、わずかでも自分のために使うプライベートな時間を確保すること。目標の時間を決める中で一日の業務内容を一覧表にし、どれだけ時間をかけているかを知ることができれば「仕事の進め方の癖や得意分野が見えてきて仕事の効率がぐっと上がる」と話す。

 育児や介護、心身に疲れ 

 さまざまな業界で人手不足が深刻な課題になる中、社員の働き方の見直しに積極的に動く経営者も増えてきた。波上さんは現在、飲食や福祉関係の企業から依頼を受け、各社の特性に合った社員研修プログラムの構築を手伝っている。

 波上さんは5歳と8歳の子の母親でもある。起業したのは昨年3月。県外の大手旅行会社を経て、沖縄県の外郭団体職員として12年間勤務。自社の職員向けに研修プログラムの企画を任されたことが転機となった。

 研修担当者としての知識を深め、育成事業に乗り出す一方で、自身の子育てや家族の介護とのバランスをうまくとることができず、体調を崩して休職した。「時短勤務を選んだけど、残業を同僚に任せて帰る後ろめたさと、追い付かない分を土日に出勤してこなすこともあり、心身共に疲れていった」。

 一緒に考える多様な働き方

 制度や会社の理解があっても、うまくバランスを取れない実態があった。東京での研修で学び直した後、働く側と経営者で一緒につくるオーダーメード型の人材育成プログラムを提案する事業で独立を決めた。

 波上さんは「これからは男性、女性にかかわらず、多様な価値観を表現でき、認められる組織でなければ企業の経営も難しくなるだろう。働き方の見直しを通して経営者自身がいったん立ち止まり、今後の企業の方向性をどう描くか、社員と共有するきっかけにしてほしい」と語った。

 問い合わせはメールアドレス、cosmicconsulting56@gmail.com

最終更新:6/10(土) 5:05
沖縄タイムス