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1日の売り上げ1兆9千億円 「独身の日」仕掛けたアリババCEOの「焦り」 ネット計算し尽くし「爆発」

6/14(水) 7:00配信

withnews

 中国では「独身の日(11月11日)」が、ネットショッピングのセールの日として知られています。たった1日で1兆9千億円に迫る売り上げが生まれます。この「独身の日」を考えた男が、アリババグループCEOのダニエル・チャン(張勇)氏(45)です。来日したチャン氏に、化け物イベントとなった「独身の日」の誕生秘話を聞きました。

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アリババに転職した理由 300億ドルの会社を体験したかった

 チャン氏は上海財経大学で金融学を学んだ後、大手会計事務所「アーサー・アンダーセン」や「プライスウォーターハウスクーパース(PwC)」に入ります。

 PwCでシニアマネジャーにまでなった後、オンラインゲーム会社のCFO(最高財務責任者)に転身します。

 ゲーム会社の経営陣として活躍していた2007年、香港でアリババグループの幹部と知り合い、創業者で現会長のジャック・マー氏と面識を得ます。

 「マー氏とは、とても気が合い、転職を持ちかけられた」というチャン氏。当時のアリババは、今ほど大きくありませんでしたが「未来は明るいと思った。すでに30億ドルの会社を経験したので、300億ドルの会社も体験したかった」と、転職を決意します。

 2007年8月に、アリババグループの電子商取引サービス「タオバオマーケットプレイス」のCFOに就任します。

 チャン氏は「妻もタオバオのファンだったので、転職に賛成してくれました(笑)」と振り返ります。

独身の日を考案 「寂しさを感じたら、ショッピングしなさい」

 アリババグループに移ったチャン氏が考案したのが「独身の日」です。

 「1」ばかりが並ぶ11月11日の「独身の日」を、世界最大規模のオンライン・ショッピング・イベントに仕立て上げました。

 当時のチャン氏のミッションは電子商取引サイト「Tmall(Tモール)」の知名度アップでした。

 「何かイベントを作り出さなければいけないという緊迫感があった」

 まず、チャン氏は11月という時期に注目します。

 「国慶節(建国記念日)のある10月と、クリスマスがある12月に挟まれた11月は、売り上げが落ち込みやすかった」

 つぎは祝日探しです。欧米ではすでに「ブラック・フライデー」(感謝祭の翌日の金曜日)というショッピングの日がありますが、チャン氏は感謝祭が中国に馴染みがないと考え、11月11日という若者の間に流行っている「独身の日」に着目し、ビジネスイベントに仕上げたのです。

 「(独身の日に)寂しさを感じたら、Tモールでショッピング」というキャッチコピーをぶつけ、それが見事にはまりました。

 ちなみに、チャン氏の誕生日は1972年1月11日。生まれたときから「1」という数字に縁があったようです。

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最終更新:6/14(水) 7:00
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