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「香港に脅威、現状知って」雨傘デモの元リーダー来日へ

6/11(日) 1:09配信

朝日新聞デジタル

 香港の中心部を占拠した2014年のデモ「雨傘運動」の元リーダー、黄之鋒氏(20)が13日に訪日し、日本の学生らと交流する。訪日を前に朝日新聞のインタビューに応じ、「(香港の高度な自治を保障した)一国二制度が中国の脅威にさらされている現状を日本の人々に知ってほしい。これらを国際的な問題にしたい」と語った。

【写真】インタビューに応じる黄之鋒氏=香港、益満雄一郎撮影

 黄氏は香港で認められた言論やデモの自由が脅かされていると指摘。共産党の批判本を扱っていた書店関係者が中国当局に一時拘束された事件をあげ、「一国二制度はすでに一国一・五制度に変容した」として中国政府を強く批判した。

 7月1日の香港返還20周年に合わせ、中国の習近平(シーチンピン)国家主席が就任後、初めて香港を訪れる見通し。黄氏は「習氏が香港への脅威を増やすようであれば、もっと世界の関心を引きつけなくてはならない」と語り、習氏の訪問に合わせて、大規模な抗議デモを計画していることも明らかにした。

 雨傘運動以降、中国に失望した若者の一部には、中国からの独立を求める声も出ている。黄氏は「私は香港独立を主張しない」と一線を画したうえで、「香港政治の将来は香港人に決める権利がある」とする「自決派」の立場を示した。

 香港政府トップの行政長官の選挙については、香港基本法に普通選挙の導入が明記されている。黄氏は「我々の要求は南シナ海問題のような複雑なものではない。我々に投票の機会を与えてほしい。それだけだ」と語り、行政長官選での普通選挙の実現に向け、国際社会に理解を求めながら運動を続ける考えを示した。

 黄氏は現在、香港公開大の3年生で、雨傘運動に参加した学生らが結成した政党「香港衆志(デモシスト)」の秘書長を務める。デモシストは昨年9月の立法会(議会、定数70)選挙で1議席を獲得した。(香港=益満雄一郎)

朝日新聞社