ここから本文です

豊洲市場「専門家会議」が土壌汚染対策を了承 一部傍聴者は居残り抗議も

6/11(日) 19:55配信

THE PAGE

 豊洲市場(東京都江東区)の土壌汚染対策を検討する東京都の専門家会議は11日、築地市場(同中央区)で第6回会合を再開し、実施されていなかった盛り土の代案として追加の安全対策を取りまとめた。

【中継録画】無害化で紛糾の豊洲「専門家会議」が再開 土壌汚染対策を議論

シートやコンクリで遮蔽

 5月18日の会合では、4月の豊洲市場の地下水調査で、環境基準の最大100倍のベンゼンが検出されたと発表。平田健正座長(放送大学和歌山学習センター所長)が、有害物質を環境基準以下に抑える「無害化」実現には時間がかかるとの見解を示したところ、市場関係者が反発。会議は中断していた。

 再会されたこの日の会合では、追加の安全対策として、地下空間の地面を遮蔽シートかコンクリートで覆い、換気を行う案や地下水管理システムの機能強化などの案を了承した。遮蔽シートの場合、工期(契約含む)22か月で工事費50~55億円、コンクリートは8か月で15~20億円の見通し。

 平田健正座長(放送大学和歌山学習センター所長)は、本日で審議を終了し、報告書を都側に提出する方針を示した。地下水モニタリングは専門家会議の管理のもとに継続するため、会議そのものは存続する。

「結論ありき」と反発も

 一方、この日の審議では、傍聴者からは「結論ありきではないか」などと反発の声が出て、会合終了後も一部も傍聴者が抗議のため居残る一幕もあった。

 意見交換の場で、市場関係者からは「豊洲は環境基準以下にするということで同意した。条件が変わったので業界調整のやり直しをしてもらわないと」と注文する声も出たほか、地下空間の汚染対策について「換気すると内部が減圧されて(下の土壌から)吸い出し効果で汚染物質が上がってくる」などと批判する参加者もいた。

 豊洲市場問題では、13日に豊洲市場の経済持続性を議論する市場問題プロジェクトチームが小池知事に報告書を提出する。また近く市場のあり方戦略本部の会合も開かれる。専門家会議の安全策取りまとめにより、小池知事が豊洲市場の移転可否を総合的に判断するための材料が1つそろうことになる。小池知事が23日告示の都議選前に移転問題についての判断を下すかどうか注目が集まるが、市場関係者との合意形成の面では課題が残されている状況が浮き彫りとなった。

(取材・文:具志堅浩二)

最終更新:6/16(金) 6:01
THE PAGE