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伝統技法で「瓦コップ」 袋井の屋根業者「触れるきっかけに」

6/11(日) 8:51配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 衰退傾向にある瓦文化の継承を目指し、袋井市の瓦ぶき屋根工事業「瓦粋(かわらいき)」が瓦製の食器をこのほど開発した。伝統の「燻(いぶ)し瓦」の製作技法でコップを完成させ、塚本勇人社長(55)は「失われつつある瓦の魅力に触れるきっかけづくりをしたい」と意気込む。

 同社によると、燻し瓦は粘土で形成された「粘土瓦」の一種で、焼成の最終段階で釜を密閉して炭素を表面に付着させ、銀色の光沢感を得る。住宅の洋風化が進みコンクリートが原料の「スレート瓦」が普及する一方で、粘土瓦の出荷量は1970年代前半のピーク時に比べ、近年は盛期の1割ほどにとどまっているという。

 特に燻し瓦は顕著で、塚本社長が4年前に多くの人々に瓦に触れる機会を増やそうと食器の開発を思い立ち、販売にこぎ着けた。

 コップの容量は250ミリリットルで高さ11センチ。粒子の細かい淡路島産の土を使用した。瓦は熱が伝わりにくく、一般的な食器より保温性に優れるとされ、小型のコップや皿の試作も進めている。

 開発されたコップは同社で販売していて、飲食店での利用促進や大型量販店でのギフト商品としての取り扱いも目指す。問い合わせは同社<電0538(43)8624>へ。

静岡新聞社