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桐生祥秀に現役最速の風格 多田の台頭にも「盛り上がるから良いこと」…欧州遠征から帰国

6/12(月) 7:04配信

スポーツ報知

 16年リオ五輪陸上男子400メートルリレー銀メダルの桐生祥秀(21)=東洋大=が11日、欧州遠征を終えて成田空港に帰国した。10日の日本学生個人選手権で、多田修平(20)=関学大=が、100メートル日本歴代7位の10秒08をマークし、17年ロンドン世界陸上(8月)代表争いに名乗り。日本選手権(23日開幕)では山県亮太、ケンブリッジ飛鳥に多田を加えた4人で代表3枠を争う構図だが、桐生は「油断はない。盛り上がるから良いことだし、争いに勝って世陸に出場したい」と現役最速の風格を漂わせた。

 自信を裏打ちするのは、経験だ。今遠征では、プラハ国際(5日、プラハ)、ダイヤモンドリーグ・ゴールデンガラ(8日、ローマ)の2試合を転戦。ゴールデンガラでは、9人中7人が自己記録9秒台のハイレベルなレースを経験。6位ながら、アジア記録(9秒91)保持者のオグノデ(カタール)に先着した。「9秒台の選手と走ってこれているから、自分の走りを突き詰めたい」と突然の新星出現にも気負うことはない。

 東洋大の土江寛裕コーチ(42)も「ぶっちぎりで強いより、ごちゃまぜで競争した方がお互い高めあえる。桐生は(トップグループを)引っ張る立場なのでそうなれば良いし、彼らしい走りができれば勝てると思う」と競争激化を歓迎する。今季は織田記念国際で向かい風0・3メートルで10秒04を出すなど、好条件でなくても9秒台に迫る水準をマークし、地力の進歩を証明してきた。さらに海外経験も積んでたくましさを増す姿に、日本陸連の伊東浩司・強化委員長(47)も「桐生君は一つ上のステージに行っている」と目を細めている。

 ゴールデンガラのレース後には、“ローマの休日”も満喫した。コロッセオやバチカン市国を訪れ、本場のマルゲリータ(ピザ)も堪能してリフレッシュ。桐生は「走れるということは、もう分かっている。日本選手権はこのままのリズムで臨みたい。勝った人が、一番強い」と力を込めた。昨年の日本選手権はケンブリッジと山県に敗れ3位。日本最強の称号は、もう渡さない。(細野 友司)

最終更新:6/12(月) 7:04
スポーツ報知