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イ病、私たちが語り継ぐ 富山商高生がラジオ作品制作

6/11(日) 5:00配信

北日本新聞

■放送大会で 全国発信へ

 富山商業高校広報部の蔦(つた)奈々美さん(3年)と細川大さん(同)が、イタイイタイ病をテーマにしたラジオドキュメント作品の制作に取り組んでいる。17日の完成を予定し、10日は同校で原稿のチェックや関係者の声の収録などを行った。2人は「イ病を全国に知ってもらいたい」と意気込んでいる。

 ラジオドキュメントの題名は「イタイイタイ病から学ぶこと」で、音声のみで構成する約7分間の作品。蔦さんが「イ病の発生地域に住んでいるから、病気について深く知りたい」と興味を持ち、昨年8月に取材を開始した。

 今年3月にデータ編集が得意な細川さんが制作に参加。「イタイイタイ病を語り継ぐ会」の向井嘉之代表をはじめ、同会運営委員の武野有希子新湊高校教諭や土壌汚染の専門家らに取材し、4月から原稿づくりに着手した。

 10日は向井代表を交えて原稿に間違いがないかなどをチェックし、向井代表から「患者の苦しみに対し、自分がどう感じたかを前に出してもいいと思う」とアドバイスも受けた。イ病について語る向井代表の声の収録も行った。

 作品は、18日に開催されるNHK杯全国高校放送コンテスト県大会に出品する予定だ。蔦さんは「全国各地に社会問題はある。全国の人に地元のことを調べ、解決する気持ちを持ってもらうきっかけになればいい」、細川さんは「イ病を後世に伝えていかなければならない」と話していた。

 ◆イタイイタイ病◆ 神通川流域で1911年ごろ(国推定)から発生した公害病で、日本の四大公害病の一つ。三井金属が採掘した神岡鉱山(岐阜県飛騨市)から流出した重金属「カドミウム」が原因で、流域の住民に腎臓障害や骨軟化症の被害が広がった。激痛に見舞われた重症患者が「痛い、痛い」と叫んだのが病名の由来。68年に全国で初めて、国から公害病と認定された。  

北日本新聞社

最終更新:6/11(日) 5:00
北日本新聞