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カイタック空港跡地の巨大スポーツ施設、立法会通過し建設本格化へ

6/12(月) 2:01配信

みんなの経済新聞ネットワーク

 立法会にある財務委員会(FINANCE COMMITTEE)の工務小組(Public Works Subcommittee)は5月30日、旧啓徳空港(Kai Tak Airport)跡地に開発を計画している啓徳体育園(Kai Tak Sports Park)について、総額319億香港ドルの建設費を賛成18、反対17の1票差で通過させた。(香港経済新聞)

建設予定施設の配置

 啓徳体育園は旧啓徳空港の海に突き出していた滑走路の根元や旧ターミナル周辺に建設されるもので、28ヘクタールに及ぶ広大な土地に主場館(Main Stadium)を中心にホテル、公園も整備し、香港のスポーツハブを目指すもの。2018年に着工し、早くて2022年の完成を目指す。

 主場館(Main Stadium)は開閉式の屋根を持つつ全天候型のスタジアムで、大規模なスポーツイベントや有名ミュージシャンによるコンサート開催を想定。天井を閉じた際は水平方向に移動可能な垂直の壁を設置することが可能で、収容人数1万1000人、2万人、3万9000人、最大収容人数の5万人と、イベント規模に応じた会場として対応できる。メインスタジアムの外には大きな芝生のエリアを設けて競技に関するサブ的なイベントやプロモーションをする会場にする予定だ。

 公衆運動場(Public Sports Ground)は国際レベルの大会を開催可能な400メートルトラックを備えた陸上競技場で5000人収容の観客席を設ける。内側には国際規格のサッカーグランドも完備。学校での運動会、陸上競技の練習、地元香港のサッカーリーグの試合会場などに使うことを計画。試合などがない日は、ジョギングなどを楽しむ市民の健康増進のために開放する。

 室内体育館(Indoor Sports Centre Building)は室内競技用の施設で、卓球であれば5000人、体操では6400人、バドミントンは7000人、バレーボールとテニスは7800人、バスケットボールは9000人、ボクシングなどのリング系のスポーツは1万人など、コートや器具によって柔軟に座席数を変えることができる設計を最初から行う。イベントがない日は市民に開放し、さまざまなスポーツを楽しんでもらう考えだ。加えてメイン会場の隣には選手用にウオームアップ用の体育館も建設するほか、スポーツジム、ボーリング場、レストラン、スポーツ用品店やグッズを販売する小売店エリアを併設する。

 施設近くにはホテルを建設し、公園、サイクリングロードなど屋外での活動を促す。滑走路の縁は海に面していることから、レストラン、バー、カフェなどを設け、各種イベントが終わった後、「潮の香りを感じながらイベントの余韻を感じつつ食事を楽しんでもらう」スペースとして活用を構想する。

 メインスタジアムが完成した後、銅鑼湾(Causeway Bay)にある香港大球場(Hong Kong Stadium)の使用用途をどうするのか、高速鉄道敷設などの大型プロジェクトでは予算内に収まらないことが多いなどの懸念材料は依然として残る。

 一方、分散していたスポーツ施設が1カ所に集中することで香港市民にとっては移動のメリットもある。事実、啓徳体育園の北東側には、将来は現在建設中のMTR沙中線(Shatin to Central Link)の啓徳駅(Kai Tak Station)、北西側には土瓜湾駅(To Kwa Wan Station)が建設される。

 これだけの施設があれば、香港が2009年に開催した東アジア大会を超える国際大会開催も視野に入れることが可能だ。今後の香港政府の政策の進め方、香港市民のスポーツに関する盛り上がりがどうなっていくかに注目が集まる。

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