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ロレアル「ザ・ボディショップ」売却、売却額は10億ユーロ(約1240億円)?

6/12(月) 6:50配信

ZUU online

世界最大手化粧品会社のロレアルが、傘下英国ブランドの「ザ・ボディショップ」をブラジル最大手化粧品会社「ナトゥーラ(NATURA)」に売却するため、独占交渉を開始したと発表した。売却額は10億ユーロ(約1240億円)に上る見通し。

WWDの報道などによると、ロレアルのジャン・ポール・アゴン会長兼CEOは「『ザ・ボディショップ』の新たなオーナーが発表できてうれしい。ブランドのDNAである自然派志向とエシカルマインドを育むことを考えると、最高のオーナーだろう。ナトゥーラはブランドの長期的な発展に注力する。消費者はもちろん、従業員、取引先、そして株主にも敬意を払う」と語った。

■ナトゥーラは『ザ・ボディショップ』と『イソップ』の3本柱で国際化

ナトゥーラは海外ビジネスにも注力して、昨年はオーストラリアの同業「イソップ」を買収している。同社のジョアン・パウロ・フェレイラCEOは「当社は『ザ・ボディショップ』と『イソップ』の3本柱で国際化を促進し、マルチブランド&マルチチャンネル戦略に磨きをかける」と語っている。

一方、「ザ・ボディショップ」は英国ブランドで、1976年に創業者アニータ・ロディック氏がブライトンで創業した。同社は2006年に6億5200万ポンド(約914億6200万円)でロレアルに買収された。同ブランドは66カ国に3000店を保有している。ところが近年業績が振るわず、16年の売上高は約15億ユーロ。北米の業績はやや改善しているが、香港、サウジアラビアなどで不調で、成長は鈍化していた。類似したコンセプトの競合店が増えたことが伸び悩みの原因とされる。

■ロレアルの戦略トータルビューティーブランド

「ザ・ボディショップ」の売却の動きは今年に入って囁かれるようになった。英フィナンシャル・タイムズ紙6月、売却の理由は長年の業績低迷であり、ロレアルが投資銀行ラザードと詳細を協議中と伝えていた。

ロレアルは、女性の美を包括的にサポートする「トータルビューティーブランド」として、スキンケア、メイクアップ、ボディケア、ヘアカラー、ヘアケア、そしてスタイリング製品と、同一ブランドで女性の全身美の追求に貢献しうるブランドを目指している。「ザ・ボディショップ」はその戦略外になった。

ロレアルはここまで、スキンケアクリームの「ランコム」、フレグランスの「ヴィクター&ロルフ」のほか、「イヴ・サンローラン」「アーバンディケイ」「アルマーニ」などのブランドを所有している。

■天然由来素材と環境保護重視のナトゥーラ

ナトゥーラは1974年、直接販売をセールス・モデルとして採用、2008年には80万人以上の「コンサルタント」がアルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、フランス、メキシコ、ペルーに展開した。同社は06年にはエイボン社の売上高を抜き、以来自然派化粧品を柱にして、天然由来の素材を使用し、環境保護も重視している。ザ・ボディショップの買収は自然の成り行きだった。(長瀬雄壱 フリージャーナリスト、元大手通信社記者)*

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最終更新:6/12(月) 6:50
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