ここから本文です

<カタール断交>イラン、生鮮食品の空輸開始 一層の接近

6/12(月) 10:07配信

毎日新聞

 【カイロ篠田航一】サウジアラビアなどがカタールとの国交断絶を決めた問題で、ペルシャ湾を挟んでカタールの対岸に位置するイランは11日、野菜など生鮮食品のカタールへの空輸を開始した。イランのメディアが伝えた。唯一陸路で接するサウジが国境を封鎖する「兵糧攻め」に踏み切ったための措置。カタールとの断交は、サウジなどが敵対するイランへの融和的な姿勢が理由の一つだったが、サウジの思惑とは裏腹に、カタールとイランの一層の接近を招く結果となっている。

 サウジやエジプト、アラブ首長国連邦(UAE)などはカタール政府の「テロ組織支援」を理由に5日に断交を通告。カタールは食糧の大半を輸入に依存しており、市民生活への影響が懸念されている。11日には1機あたり約90トンの食糧を積んだイラン航空の貨物機5機がカタールに到着した。イランは今後、船舶での食糧輸送も始めるという。

 一方、カタールは「軟化」する兆しも見せている。ロイター通信によると、仲介を試みているクウェートのサバハ・ハリド外相は11日の声明で、「カタール側も(同じ湾岸の)兄弟同然の国々の懸念を理解しようとしている」と述べ、カタール政府に関係修復への用意があることを明らかにした。ただ、関係改善策の具体的な内容には言及しなかった。

 サウジなど4カ国はこれまでに、カタールが保護・支援しているとされるテロ組織の59人と12団体を発表。エジプトがテロ組織に指定するイスラム組織「ムスリム同胞団」出身でカタール在住のイスラム法学者カラダウィ師や、イランが支援するイスラム教シーア派武装組織ヒズボラのバーレーンの関連団体などが含まれており、カタールに外交姿勢転換を求めている。

最終更新:6/12(月) 14:59
毎日新聞