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交換トレード“2人”の活躍で見えた巨人に野手が育たぬワケ

6/12(月) 16:56配信

夕刊フジ

 巨人が球団ワーストの連敗記録を「13」で止めた9日の日本ハム戦(札幌ドーム)。昨オフの両球団間のトレードで加入した石川慎吾(24)、交換相手の大田泰示(27)両外野手が活躍した。そこに巨人で若手野手が育たない、決定的な理由がかいま見えた。

 石川は「6番・左翼」で凱旋先発。2回1死二、三塁の好機で、まだ序盤ながら「これが最後のチャンスだと思った」と気合を込め、先制の適時打を放った。

 幾多のヤングGが返り討ちにあってきたスタメン定着の壁を、移籍1年目で乗り越えようとしている。そんな石川をかわいがっているのが、28歳で最も若い生え抜きレギュラーの坂本だ。アドバイスを求めてくる後輩がいないと嘆いてきたが、石川は物おじせず聞けるタイプ。性格によるところも大きいが、生え抜きの消極性は巨人の体質にも理由がありそうだ。

 日本ハムの球団幹部は「ウチのコーチは基本的に、打ち方は教えない。いいときの形が崩れていれば指摘するが、選手から聞かれたことに答えるだけ」と話す。

 一方、日本ハムから巨人に移籍してきた選手たちは最初の春季キャンプで、口をそろえて「全体練習が長い」と驚く。古巣では全体練習は限定的で、自分でテーマを設定して行う自主練習に重きが置かれてきたからだ。

 大器と期待されて巨人に入りながら、詰め込み式の“やらされる練習”で開花できなかったのが大田だ。巨人8年間で通算9本塁打の男が、新天地ですでに6本塁打。「三振してもいいから、持ち味の長打を打つため思い切りよく振れ」との方針が徹底されている。

 「6番・指名打者」で先発のこの日も、1打席目はマイコラスの外角149キロ速球に逆らわず右前打。2打席目は外角スライダーを思い切りよく引っ張り左中間二塁打。水を得た魚のようだ。

 日頃の練習から自主性を重んじることが、プロ意識を持ったたくましい選手を育てる常道ということだ。 (笹森倫)

最終更新:6/12(月) 16:57
夕刊フジ