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15歳BMX中村輪夢、東京五輪で父に託された夢を

6/13(火) 10:03配信

スポーツ報知

 2020年東京五輪の追加種目入りが9日に決まった自転車BMXフリースタイルのパークで金メダルが期待される中村輪夢(りむ、15)=フリー=が12日、都内で練習を公開した。元選手で現在BMXショップを経営する父・辰司さん(42)に3歳から基礎を教え込まれた生粋のライダー。持ち味のジャンプの高さを武器に、東京五輪金メダルのチャンスをつかみ取る。

 高い。スロープから舞い上がる中村が、青空と重なった。降って湧いたように現れた「東京五輪金メダリスト」の夢。数十人の報道陣に囲まれるのも人生初めてだ。「慣れないので緊張しているけど、うれしい。金メダルを狙えるようにしっかり練習したい」と、あどけない笑みを浮かべた。

 自転車の車輪の部品「リム」が名前の音の由来。漢字は、誕生時に開催中だった02年ソルトレークシティー冬季五輪から取られた。「(自転車で)世界で活躍してほしいという夢を込めた」と辰司さん。くしくも15年後、夏季五輪で活躍するチャンスが訪れた。中村は「(夢を)託されているので頑張りたい」と力を込めた。

 父親譲りの優れた平衡感覚で、2歳の時に補助輪なしで自転車を乗りこなし、3歳になるとジャンプも始めた。「けがはつきものだけど、それを乗り越えてやるのが楽しい」。多彩な形状のジャンプ台などが設置された施設内で技を競う種目。3メートル以上跳べる「高さ」は、京都の自宅から関西圏の練習場を渡り歩いて培った。三重、兵庫などで練習する時は、深夜に家を出て車中泊。日の出から日没まで一日中乗り倒す。15歳で飲料メーカー「レッドブル」など6社と契約するプロ選手に成長。日本フリースタイルBMX連盟の出口智嗣理事長(39)も「半端ない練習量。この練習量に素質が合体すれば、すごいことになると思っていた」と振り返った。

 20歳前後で競技能力がピークを迎えるため、中村が東京五輪を迎える18歳は「まさにピンポイントの年齢」(出口理事長)。今春に高校1年生となり、今季から本格的にシニア世代の大会に参戦した。トップ選手が集うFISEワールドシリーズ・成都大会(11月、中国)が今後の目標となる。「目立つために、誰よりも高いジャンプをしたい。世界大会で結果を出し、世界の人に認めてもらいたい」。五輪の夢へ、力強くこぎ出した。(細野 友司)

 ◆中村 輪夢(なかむら・りむ)2002年2月9日、京都市生まれ。15歳。BMX専門店を営む父・辰司さんの影響で3歳から競技を始める。5歳で大会に初出場。中学生からプロ選手に転向し、3年時の16年に強豪も集うGショックタフネスで優勝。165センチ、55キロ。家族は両親と姉。

 ◆自転車BMXフリースタイル・パーク 技を競うBMXフリースタイルの1種目で、制限時間内(1分の走行を2回)に「バンク」と呼ばれる斜面や「カーブ」と呼ばれる縁石、スノーボードのハーフパイプに似た「ランプ」などが設置された人工施設でジャンプや回転などの技の難易度や独自性を競う。ジャンプやトリックなどを審査し、100点満点で順位を決める。国際大会はW杯などがある。20インチ径のホイールを持つBMXバイクを使用し、スケートパークという専用の施設を使用して行われる。

最終更新:6/13(火) 10:10
スポーツ報知

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