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「はさみ」携帯で誤認逮捕…刃渡り8センチ以下ならOK、刃物規制のポイント

6/12(月) 17:19配信

弁護士ドットコム

神戸市内の路上で、乗用車内に「はさみ」を持っていたとして、銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕された男性会社員が、その後「誤認逮捕」として、釈放されていたことがわかった。報道によると、兵庫県警は謝罪したという。

銃刀法は、刃渡り(刃体の長さ)が「6センチ」を超える「刃物」の携帯を禁じている。一方で、「はさみ」の場合、刃渡り「8センチ」以下まで携帯できることになっている。報道によると、この車内からみつかった「はさみ」は、刃渡り「7.5センチ」だった。

今回のケースでは、署員の勘違いが原因だったということだが、銃刀法の「刃物」をめぐっては、これまでも「誤認逮捕」のケースが報告されている。警察も間違えてしてしまう規制のポイントについて、確認してみたい。

●「刃物」は携帯が規制されている

銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)はそもそも、特別な許可を受けた場合など、正当な理由なく「刀剣類」を所持することを禁止している。「刀剣類」とは、次のように規定されている。

(1)刃渡り15センチ以上の刀、やり、なぎなた

(2)刃渡り5・5センチ以上の剣、あいくち

(3)45度以上に自動的に開刃する装置を有する飛出しナイフ

一方で、包丁やナイフ、はさみは、「刀剣類」でなく「刃物」とされている。刃物も、使い方によっては、人を殺傷する性能があるが、仕事や生活上の道具として必要であることから、所持までは禁止されていない。

ただし、正当な理由なく、携帯すること(たとえば外に持ち歩くなど)が規制されている。

●刃渡り「6センチ」を超える刃物は携帯禁止

刃体の長さによって、違法かどうかわかれる。銃刀法は原則として、刃渡り「6センチ」を超える刃物について、業務や正当な理由なければ、携帯することを禁止している。

(ⅰ)業務にあたる典型例

料理人が仕事のために、カバンに入れて持ち歩く

(ⅱ)正当な理由にあたる典型例

工具店などで購入して、自宅に持ち帰る

(ⅲ)正当な理由にあたらない例

からまれたときの護身用として持ち歩く

●刃渡り「8センチ」以下の「はさみ」は例外

ただし、はさみと折りたたみナイフ、くだものナイフの場合、刃渡りが「8センチ」以下ならば、携帯の禁止から除外されている。形状については、次のように定められている。

(一)はさみ・・・刃渡り8センチ以下で、先端がいちじるしく鋭利でなく、かつ刃も鋭利でないもの

(二)折りたたみナイフ・・・刃渡り8センチ以下で、幅が1・5センチ、厚みが0・25センチをこえないもので、開刃した刃体をさやに固定させる装置のないもの

(三)くだものナイフ・・・刃渡り8センチ以下で、厚みが0・25センチをこえず、先端が丸みを帯びているもの

なお、軽犯罪法では、正当な理由なく、刃物を「隠して携帯する」ことが禁止されている(軽犯罪法第1条2号)。したがって、銃刀法で禁止されていない長さでも、はさみやナイフを持ち歩くことが、場合によっては取り締り対象になる。持ち歩く際には、注意が必要だ。

弁護士ドットコムニュース編集部