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ヤマビルが生息拡大 高温多湿時の山行 ご注意を 新たに5市町村 野生動物が運んだか

6/12(月) 6:01配信

上毛新聞

 人体に付着して血を吸うヤマビルの生息域が群馬県内で拡大している。5キロ四方の区域ごとに生息状況を確認した県調査によると、2016年に生息していたのは50区域で09年から12区域増え、桐生、みどり、神流、嬬恋、川場の5市町村で新たに確認された。行動範囲を広げる野生動物に運ばれたとみられる。梅雨入りし、高温多湿を好むヤマビルの活動が活発になっており、山間地に出掛けるときは注意が必要だ。

◎西北部に集中、北毛は北東方向に拡大

 林業関係者や自然保護指導員らを対象にしたアンケートから生息範囲を確定した。広い範囲でヤマビルが確認された区域を「広範囲」、限定的に確認された区域を「狭範囲」と分類すると、広範囲は09年比10区域増の27区域で、狭範囲は2区域増の23区域。範囲の広がりとともに生息密度が高まっていることが裏付けられた。

 ヤマビルが生息する区域は09年調査と同様に西北部に集中し、北部では北東方向に拡大していた。林業試験場の坂庭浩之主任研究員(52)は「増加しているシカやイノシシの行動範囲の拡大に合わせ、ヤマビルの生息域が広がっている可能性がある」と指摘する。

 ヤマビルを抜本的に駆除するのは困難といい、県は草刈りや薬剤散布を通じて生息密度を下げるのが効果的としている。観光地を抱える中山間地で対策を進めようと、県は市町村担当者や観光関係者を対象に講習会を開き、ヤマビルの生態や駆除する薬剤を紹介する予定だ。

《ヤマビル》

 ミミズやゴカイの仲間で体長数ミリ~10センチ。人や動物の体温や呼気に反応し、足元から上ったり木から落下して体に付着する。吸血されるとしばらく出血が治まらず、かゆみ、腫れのほか、発熱や目まいなどの症状が出るケースも。防除には市販の忌避スプレーや食塩水が有効とされ、日当たりや風通しを良くして地表を乾燥させることも効果的という。

最終更新:6/12(月) 6:01
上毛新聞