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フォーミュラEベルリンePrixレース2決勝:ブエミ優勝。ローゼンクビストはタイムペナルティに泣く

6/12(月) 0:26配信

motorsport.com 日本版

 フォーミュラE第8戦ベルリンePrixレース2が行われ、セバスチャン・ブエミ(ルノー・e.ダムス)が優勝を果たした。

【リザルト】フォーミュラEベルリンePrixレース2決勝結果

 今年のベルリンePrixは、土曜・日曜の2レース開催。土曜日のレース1では、マヒンドラのフェリックス・ローゼンクビストがフォーミュラE初優勝を果たし、この日のレース2予選でもそのローゼンクビストがポールポジションを獲得。ルーキーシーズンながら、その存在感を発揮し始めている。

 ポイントランキング首位のセバスチャン・ブエミ(ルノー・e.ダムス)は、レース1でタイヤの内圧違反がありまさかのノーポイント。次戦ニューヨークePrixはWEC(世界耐久選手権)と日程がバッティングしているため欠場することが決まっており、ここは是が非でも大量ポイントを獲得したいところ。そんなブエミは予選で気を吐き、フロントロウの一角を占めた。

 なおこのレース2は前日のレース1よりも2周走行距離が長く設定されており、いつも以上にエネルギーマネジメントが重要になっている。また気温は28度、路面温度32度と、非常に過酷なコンディションでレーススタートを迎えることになった。

 スタートでホールショットを決めたのは、ローゼンクビスト。完璧なスタートダッシュを見せてブエミ以下をあっさりと置き去りにしていき、1周目だけで2秒ものリードを築いた。ただ、ブエミは2周目に1分12秒台のペースで走り、ローゼンクビストとの差を1秒にまで縮めた。

 4周目、ルーカス・ディ・グラッシとダニエル・アプトのアプト・シェフラー・アウディ・スポート2台がオリバー・ターベイ(ネクストEV NIO)を交わしてそれぞれ6番手・7番手に上がった。最後尾スタートだったニック・ハイドフェルド(マヒンドラ)は怒涛の追い上げを見せ、6周目には12番手にまで浮上して見せた。

 9周目、アプト、ディ・グラッシ、ブエミというレース1と同じ顔ぶれの3人に、ファンブーストが与えられたことが発表された。

 先頭を行くローゼンクビストとブエミは、完全に一騎打ち状態。1秒の間隔を保ちながら、周回を重ねていく。15周を過ぎる頃には、3番手ホセ・マリア・ロペス(DSヴァージン)は先頭から8秒以上の差をつけられた。

 17周目のターン1、そのロペスにチームメイトのサム・バードが襲いかかる。しかしロペスは譲らず、両者接触。大きなダメージはなかったものの、バードはラインを外し、その間にジャン-エリック・ベルニュ(テチータ)とディ・グラッシの先行を許してしまう。さらにアプトもバードをオーバーテイクしていった。

 バードを攻略したベルニュは、18周目のターン1でロペスをオーバーテイク。3番手に上がる。またディ・グラッシも19周目にロペスを交わしていき、これにアプトも続いた。DSヴァージンの2台は、”同士討ち”の後ズルズルとポジションを落として行ってしまう。

 一時10番手までポジションを上げていたハイドフェルドは、その後急激に失速。ピットストップのタイミングを迎える頃には、13番手まで落ちてしまった。

 レース距離のちょうど半分、23周を走り終えた時点で、全車がピットイン。マシンを乗り換える。

 ローゼンクビストがガレージを出ようとした際にハイドフェルドがピットインし、あわや接触というシーンがあった。ローゼンクビストはこれで若干のタイムをロスしたが、なんとかブエミの前に留まることができた。しかしマヒンドラ同士のこのインシデントにより、ローゼンクビストには10秒のタイム加算ペナルティ。また、ジェローム・ダンブロジオ(ドラゴン)も、ピットストップ時の最低時間違反でドライブスルーペナルティが科せられた。

 32周目のメインストレートで、ブエミがファンブーストを使ってローゼンクビストに迫るも、オーバーテイクを完了することはできず。一方ディ・グラッシは同じ32周目のターン1でベルニュを交わすことに成功した。翌33周目のターン1で、ファンブーストを使ったアプトがベルニュを狙うが、若干の接触をしつつもベルニュがポジションを守った。しかしベルニュは攻撃に耐えきることができず、順位を明け渡してしまう。

 ローゼンクビストはレース後半もブエミを抑え続けていくが、タイム加算ペナルティを受けたことで、実質的な対戦相手は3番手を行くディ・グラッシという形になった。35周を終えた段階で、両者の差は12秒弱。2位表彰台を懸けた”タイムバトル”が白熱していく。

 ローゼンクビストにタイムペナルティが出されたことを知ったブエミは無理をせず、ペースをコントロールして様子見。一方、ローゼンクビストとの差を10秒以内に縮めたいディ・グラッシは、なかなかペースを上げることができず、12秒差のままレースは最終盤を迎えた。

 結局、ローゼンクビストがトップチェッカーを受け、ブエミが2番目にゴールラインを切った。しかしローゼンクビストには10秒加算のペナルティがあるため、ブエミが優勝。ローゼンクビストは2位。ディ・グラッシはローゼンクビストとの差を詰めることができず3位。以下アプト、ロペス、ベルニュ、バードの順でフィニッシュした。

 結局これでブエミは今季6勝目。獲得ポイント数を157とし、2番手ディ・グラッシとの差を32とした。

田中健一