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山北に単位・通信制高校が9月開校 株式会社が特区で運営

6/12(月) 7:00配信

カナロコ by 神奈川新聞

 山北町に今秋にも、単位制・広域通信制高校が開校する。生徒数の減少で閉校した町立中学校を活用するため、株式会社による学校設置を認める「教育特区」を町が申請。5月に国から認可を受け、株式会社が新設・運営する。生徒の総定員は3学年で1200人を予定し、自然豊かな地域の特性を生かした体験学習などを教育の柱に据える。

 町によると、開校するのは「鹿島山北高校」。学校法人理事長が個人で設立した株式会社「山北学園」が、閉校した町立三保中学校(同町中川)の校地と校舎を年間60万円で賃貸し、早ければ9月1日に開校、10月2日から授業を開始する予定だ。

 旧・三保中は2014年3月、70年近い歴史に幕を閉じた。三保ダムの建設に伴い生徒数が減少したのが主な理由で、最終年度の生徒数は11人だった。

 跡地利用について、地域住民から「教育施設として活用してほしい」との強い要望を受け、町は15年7月、教育委員会内に教育特区設立準備室を設置。旧・三保中の跡地利用や地域振興を目的に、ことし2月に教育特区の認可を申請、5月に認定された。

 新たな学校は、自然体験や農林業従事者との共同作業などの体験学習や、町内の福祉施設での実習、ボランティア活動を通じた自立支援を教育の柱に据えているのが特徴だ。

 生徒は添削と面接指導を受ける。面接指導は年間1~4回、集中合宿で実施。同校は協力校やサポート校を持たないため、生徒はこの期間、通学する必要があるという。

 こうしたことから、町は町内の宿泊施設や交通機関の利用増や、非常勤や臨時講師の地元採用などの経済効果を期待。さらに「交流人口が増えることで、地域の活性化も図られる」と見込む。

 今後、同社が提出した学校設置申請書を諮問機関・私学審議会が審査。設置が認可されれば、同社が生徒募集を始める。同町の湯川裕司町長は「大勢集まってもらい、『山北の学校に通って良かった』と言われる高校を目指したい」と意気込んでいる。