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荒廃の水辺を住民再生 横浜市泉区

6/12(月) 9:46配信

カナロコ by 神奈川新聞

 横浜市泉区下和泉に、「わきみずの森」が完成した。地域住民が結束し、倒木や不法投棄のごみが目立っていた森を整備。小川や花壇などを設け、生まれ変わらせた。住民の憩いの場、子どもたちの自然体験の場とする考えだ。「下和泉湧き水を守る会」の滝川清一会長(72)は「多くの人の協力があって完成した。今後も、より良い水辺の環境をつくっていきたい」と意気込んでいる。

 整備したのは下和泉4丁目にある約1980平方メートルの土地。以前は水が湧き出し、ドジョウやザリガニなども多く見られたという。しかし、いつしか川は泥沼と化し、倒木やごみがあふれ、住民もほとんど近づかない場所となっていた。

 きっかけとなったのが、3年前の地元町内会の環境整備だ。住民から「湧き水を守ってほしい」との要望が出され、当時、町内会役員を務めていた滝川さんらが立ち上がった。地主3人の承諾も得て、男性ばかり12人で同会を結成。枯れ木を切って運び出す作業や、草刈りに注力した。

 その後、同区役所の紹介もあり、2015年度の「ヨコハマ市民まち普請事業」に応募。2次にわたる選考を経て、助成金の交付が決まった。

 整備は16年度の1年間かけて実施。全長約20メートルの新たな小川を作ったり、子どもの「水あそび場」を設けたりしたほか、遊歩道や花壇の整備、看板や柵の設置など作業の多くを住民が担った。協力する人の輪は徐々に拡大し、今では会員数が50人超に。5月21日には関係者によるお披露目会を開催。ヤマモミジの記念植樹も行った。

 「夢のよう。無理かと思った時期もあったが、完成してほっとしている。特に若い世代、子どもたちに遊びに来てもらいたい」と滝川さん。会員の一人、片山トシエさん(62)は「(遊歩道などの整備では)土を掘るたびに大量の石や根っこが出てきて大変だったが、完成後、ここを散歩する人が増えてうれしい。皆さんに、気持ち良く使ってもらえたら」と話している。

 わきみずの森は、神奈中バス「原田」停留所から徒歩5分。