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[社説]「カン・ギョンファ落馬」をごり押しする国民の党の錯覚

6/12(月) 8:15配信

ハンギョレ新聞

 キム・イス憲法裁判所長候補者、カン・ギョンファ外交部長官候補者、キム・サンジョ公正取引委員長候補者の3人の去就問題が、今週初めに分岐点をむかえると見られる。 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は12日、国会での施政演説前に野党指導部と会い、3人の候補者の聴聞報告書採択を助けてほしいと要請する方針だ。しかし、今の雰囲気では野党の人選手続きへの協力が得られるかは不透明だ。業務引継ぎ委員会もなくスタートした新政府の高位職人事が、野党の反対で行き詰っているのを見る国民がもどかしく感じているのは当然だ。

 国会が人事聴聞会を通じて公職候補者の適格性を判断するのは当然のことだ。だが、その基準は党利党略ではなく、国民の目線に合わせて決められなければならない。そうした点で野党が3人の候補者の聴聞報告書採択を先送りしたり、拒否して「少なくとも1人は落馬」を主張するのは正しくない。国会は先週、キム・イス、キム・サンジョの2人の候補者の人事聴聞報告書を採択する計画だったが、突然に延期した。一人を落馬させるために残りの2人の聴聞報告書を野党が先送りしているという分析が一般的だ。公職人選が何か市場での値段の駆け引きでもないのに、もし問題があるならば3人とも落馬させるべきで、誰かを条件にして誰かを通過させるという発想は甚だ疑問だ。

 「論議の核」はカン・ギョンファ外交部長官候補者だ。自由韓国党と正しい政党のみならず、国民の党までが一斉にカン候補者の辞退を要求している。国民の党のキム・ドンチョル院内代表は「カン候補者は、民間の沿岸旅客船の船長としては適当かも知れないが、戦時に備える航空母艦の艦長ではない。大統領は早く自主辞退させよ」と要求した。軍部独裁時期の民正党の後えいである自由韓国党なら理解もできる。金大中(キム・デジュン)政府時期に執権勢力だったと自負する国民の党からこうした話が出ていることには唖然とせざるをえない。国際機構での経験が豊富なだけでなく、歴代の外交長官10人が「十分な資格がある」と言う人を、沿岸旅客船の船長だと言うならば、いったい国民の党が考える航空母艦の艦長は誰なのかを訊ねたい。

 国民の党でもパク・チウォン、チョン・ドンヨン議員のような人は、カン・ギョンファ候補者に同意しようと言っている。ところが首都圏と湖南(ホナム)の一部の少壮議員が「野党としての存在感」を主張して落馬をごり押ししているという。国民の党が存在感を発揮することは、多党体制では明らかに意味がありえる。だが、初の女性外交部長官を落馬させるところにその存在感を求めることは望ましくない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:6/12(月) 8:15
ハンギョレ新聞