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五線譜で分かり合える イタリアで指揮と作曲修行中 那覇市出身の27歳

6/12(月) 20:00配信

沖縄タイムス

 【市塚和枝通信員】那覇市首里儀保出身の山元ほるんさん(27)=首里高-東京音楽大出=はイタリア・トリノ市の国立音楽院ジュッゼッペ・ヴェルディで指揮と作曲を勉強する学生だ。指揮と作曲の二つの専攻を同時に受けているのは同学校でも初めてという。

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 きっかけは5年ほど前。大学卒業後の進路に悩み、バイオリンで有名なクレモナを訪問した際に知り合ったイタリア人に「俺たちは言葉では分かり合えないが、君は五線譜が読める。心配しないでイタリアに戻ってこい」と言われたこと。この言葉に勇気をもらい、「見失っていた指揮者への道をまた歩み始めることができた」と振り返る。

 現在は学業の傍ら、Tempo Zero(テンポ・ゼロ)というコンサートイベントを友人と共に始め、毎月、異なるテーマでコンサートを開催している。日本をテーマにした歌曲から沖縄民謡までを演奏し、日本酒を振る舞うことも。将来は泡盛などの企画も考えている。

 山元さんによると、沖縄とイタリアの共通点は「時間にルーズなこと」。授業が始まっても教室に先生がおらず、行きつけのカフェに迎えに行って教室に連れてくることもあった。何よりも共通しているのは地元愛の強さだ。沖縄同様、自らの出身地や郷土愛に誇りを持っている若者が多いと感じている。

 イタリアでの生活で大変に思うのは、周囲のアジア人への差別を感じるときで、もっとこの地に溶け込まなければと、努力を惜しまない。

 「これからも演奏活動を継続し、新たなことを学び、吸収し、沖縄へ持ち帰れるよう精進したい」と誓った。

最終更新:6/12(月) 20:00
沖縄タイムス

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