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米国債急落の条件整うと債券弱気派が警鐘-年内に10年債利回り3%も

6/12(月) 11:24配信

Bloomberg

14兆ドル(約1540兆円)規模の米国債市場を見渡しても、投資家が相場急落の可能性をわずかでも懸念している様子はほとんど見当たらない。

債券利回りは低下を続けており、強気のポジションは大幅に拡大、ボラティリティー(変動性)はほとんどなくなっている。それに加え、トレーダーらはインフレが今後数十年間抑制されるとみており、米連邦準備制度が金融危機時の投資で膨らませた保有債券を急激には減らさないとの見方を受け入れているようだ。

しかし、ドイツ銀行の米証券部門で主任グローバルストラテジストを務めるビンキー・チャダー氏は、崩壊の条件がそろっていると警鐘を鳴らす。同氏は、米国債相場が現実とかけ離れてしまい、利回りは上がる以外にないと主張する根強い債券弱気派の1人。チャダー氏らが指摘する明らかな兆候は、指標金利の上昇、インフレ加速につながる賃金圧力、さらなる債券発行を招く財政赤字拡大であり、これらを投資家は無視しているようだ。

「現状は持続不可能だ」と指摘するチャダー氏は、米10年債利回りが現在の2.2%から、年末までには3.25%に達すると予想する。

RBCキャピタル・マーケッツのチーフ米国エコノミスト、トム・ポーセリ氏は、インフレ圧力が債券市場を直撃するのは時間の問題だと指摘。10年債利回りが12月に3%に達し、来年7-9月(第3四半期)までには3.5%に達すると予想する。

一方、ヘッジファンドのユーリゾン・SLJキャピタルのスティーブン・ジェン最高経営責任者(CEO)は、利回りが3%に達することは想像できるが、それよりさらに上昇するには数年かかると予想する。各国中央銀行による購入で、安全資産の供給量がここ数年で減っていることを挙げた。

原題:Bond Market Doomsayers Sound Alarm as Margin of Safety Vanishes(抜粋)

Liz McCormick

最終更新:6/12(月) 11:24
Bloomberg