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ゆうちょ銀行、個人向け「無担保融資」へ前進 民営化委が意見表明へ

6/13(火) 6:50配信

ZUU online

ゆうちょ銀行 <7182> が総務省と金融庁に新規業務として申請している個人向け無担保融資について、政府の郵政民営化委員会は「実施に問題はない」との意見表明をする方針と報じられた。

民営化委員会は正式な意見書を近く提出する予定であり、金融庁と総務省の認可を待つ。口座の残高がゼロになっても、限度額までは代金引き落としや現金引き出しが可能となる「口座貸越サービス」を早ければ2019年春にも始める。

■最大限度額50万円 口座貸越サービスを開始へ

ゆうちょ銀は3月に個人向け無担保融資の認可申請を総務省と金融庁へ行っていた。総務省と金融庁は同申請について、「特段大きな問題はない」との見解を示しており、民営化委員会の意見表明を受けて、最終的な認可の調整に入る。

ゆうちょ銀は認可が下り次第、2019年春にも「口座貸越サービス」を始める計画である。同サービスは口座残高がゼロになっても、限度額までは代金引き落としや現金引き出しが行えるものであり、事前審査を行えば利用可能となる。限度額は最大50万円、融資金利は10%台前半で検討しているという。

低金利環境が続き、銀行の運用環境は悪化している。他の金融機関が金利の高い個人向けローンで収益を稼ぐ中、同行も10兆円ほどの市場規模がある個人向けローンへの参入に意欲を見せている。ゆうちょ銀では定期貯金を担保とした個人向け融資は行っているが、無担保融資は初の試みとなる。無担保融資には審査が不可欠となるが、同行はスルガ銀行系の保証会社へ審査業務や回収業務を委託する方針である。

■新規業務参入は金融機関からの反発との戦い

ゆうちょ銀は民営化されたものの、現在も株式の75%近くを日本郵政 <6178> が握っており、その日本郵政株の80%強は政府保有となっている。実質的に政府関与が強い状態が続いており、民間金融機関を中心にゆうちょ銀の新規業務参入には慎重な声が相次いでいる。

2012年には住宅ローンや企業融資業務への新規参入を申請していたが、同行の社内体制が融資業務を行うには不十分だとして、金融庁の認可が得られず、3月に申請を断念している。背景には競合する銀行等からの大きな反発があった。今回の無担保融資についても、全国銀行協会等の業界団体が、「公正な競争条件の確保」や「完全民営化への具体的な道筋を示す事」等の求める意見表明を行っている。

ゆうちょ銀の立ち位置の特殊性を考えれば、他の金融機関が参入に反対する理由も頷ける。一方で、完全民営化の為には、市場に収益力を示す必要もある。ゆうちょ銀は収益力向上の為の事業拡大と競合金融機関の反対というジレンマに悩まされている。

今回の新規業務参入が認可されれば、クレジットカードや住宅ローン仲介業務への参入が認められた2008年以来の認可となる。完全民営化の道を示す為、ゆうちょ銀は地道に歩みを進める。(ZUU online編集部)

最終更新:6/13(火) 6:50
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