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<玄海原発>3・4号機の再稼働差し止め却下 佐賀地裁決定

6/13(火) 10:08配信

毎日新聞

 九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県玄海町)の再稼働差し止めを地元住民らが求めた仮処分申請で、佐賀地裁(立川毅裁判長)は13日、「運転により重大な被害が生じる具体的な危険が存在するとは認められない」として、申し立てを却下した。4月には山口祥義(よしのり)佐賀県知事が再稼働に同意している。今回の決定で九電は目標とする年度内の再稼働に向けてさらに前進した。住民側は福岡高裁に即時抗告する方針。

 申し立てたのは市民団体「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」(佐賀市、石丸初美代表)のメンバーを中心に3号機90人、4号機146人(34人は重複)。

 立川裁判長は決定で「九電は相当の根拠、資料に基づき主張し、3、4号機の安全性に欠けるところがあるとは認められず、運転によって住民の人格権を侵害する恐れがあるとは認められない」と、住民側の訴えを退けた。

 住民側は申し立てで▽耐震設計の目安となる地震の揺れ「基準地震動」が、九電が用いた計算式では過小評価されている▽2007年に2号機で配管のひび割れが見つかった後も「(2号機以外も含め)九電の検査体制が改善されておらず、重大事故の危険性がある」--などと訴えていた。

 立川裁判長はまず、司法判断をするにあたって「裁判所は、原子力規制委員会の専門技術的知見による判断に不合理な点がある場合は具体的な危険があると解する」と示した。その上で、争点の基準地震動については「新規制基準での基準地震動の策定には合理性がある」とし「地域的な特性に照らしても妥当性がある」と判断した。

 配管の安全性については「2号機のひび割れは01年の時点で発見できたはずの事象を、07年まで発見が遅れたことは問題がある」と指摘しながら「配管が損傷することで重大な事故が生じる恐れがあるとは認められない」と結論付けた。【関東晋慈、平川昌範】

最終更新:6/13(火) 14:04
毎日新聞