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「群馬の酒」受賞ラッシュ

6/13(火) 7:55配信

産経新聞

 内外の日本酒品評会で群馬の酒の受賞ラッシュが続いている。明治44年から続く「全国新酒鑑評会」で金賞に2銘柄、入賞に6銘柄が選ばれたほか、「Sake Competition 2017」のGOLD10に1銘柄、世界的品評会「インターナショナルワインチャレンジ(IWC)」のSAKE部門でも1銘柄が最高位に選出された。日本酒の注目が高まり海外を意識した品評会が増える中、群馬が存在感を高めている。

 ◇全国新酒鑑評会で「清●」(町田酒造)「誉国光」(土田酒造)が金賞 

 平成28酒造年度(28年7月1日~29年6月30日)の「全国新酒鑑評会」で金賞を受賞したのは、「清●(せいりょう)」(町田酒造・前橋市)と「誉国光(ほまれこっこう)」(土田酒造・川場村)の2銘柄。ほかに6銘柄が入賞し、12日、各蔵元が大沢正明知事を表敬訪問し報告した。全国新酒鑑評会は、明治44年から続く日本酒業界最大のコンテストで、酒類総合研究所(旧・国税庁醸造研究所)と日本酒造組合中央会が共催し、今回で105回目になる。

 金賞を受賞した町田酒造は3年ぶりの金賞。杜氏の町田恵美さんは「最近の傾向は『香りが高く甘さがある』。その傾向に沿った酒作りを目指した。運良く入ってよかった」。

 逆に土田酒造は入賞が少ない純米系での挑戦。土田祐士・代表取締役は「9号(酵母の協会9号)系という昔ながらの香りのクラシカルな酒を目指した。全国で評価をいただき、ほっとしている」と喜んだ。

 今回は県内から出品した18点のうち金賞を含む入賞が8点(44・4%)、金賞が2点(11・1%)。16点出品し、金賞含む入賞が14点、金賞3点という好成績を収めた前回より低いが、報告を受けた大沢知事は、「金賞への強いこだわりを感じた。県としても、みなさんと連携してすばらしい群馬の地酒を作っていきたい」と話した。

 他の入賞銘柄は、船尾瀧(柴崎酒造)▽流輝(松屋酒造)▽鳳凰(ほうおう)聖徳(聖徳銘醸)▽秘幻(浅間酒造)▽貴娘(貴娘酒造)▽赤城山(近藤酒造)。

 ◇「聖 山田錦50純米吟醸」(聖酒造)が純米吟醸部門GOLD10

 「Sake Competition 2017」の純米吟醸部門でGOLD10を受賞したのは「聖 山田錦50純米吟醸」(聖酒造・渋川市)。

 同賞は日本酒の海外への普及を意識し、日本酒の世界的な品格と評価基準を作ることを目的に、民間が中心となって平成24年に創設された。

 純米吟醸部門や純米酒、発泡清酒など全7部門で全国453の蔵元から1730点が出品された。「聖」は純米吟醸518点の中から選ばれた。群馬県では聖酒造だけという。

 「ゴールド受賞の連絡には正直、驚きました。一番の激戦部門だったので、手応えはあったけど…」。聖酒造の社長を退いて昨年、南部杜氏(とうじ)の資格を取得した今井健介さんは、南部杜氏になって初めての酒での受賞だけに、感慨深げ。

 50%まで精米した山田錦を仕込んだのは1月16日。温度に敏感な吟醸酒のために導入したサーマルタンクで発酵させるなど、温度管理に気を使ったという。

 「甘さと酸のバランスがとれた酒になったと思います。この技術をフィードバックして、より高品質な酒造りを目指します」

 海外では和食ブームを受け日本酒への関心も高く、コンテストの実行委員会では受賞銘柄などの情報を英語でインターネット配信し、海外への周知を図る。

 ただ、今回受賞の「聖」は4号瓶300本限定生産のため、一般酒店には出回らず都内の特約店でしか手に入らないという。720ミリリットル1333円、1・8リットルは2667円(税別)。

 ◇純米吟醸部門GOLD10 「聖徳別撰」普通酒で最高位

 ワインと日本酒の世界的品評会「インターナショナルワインチャレンジ(IWC)2017」のSAKE部門・普通酒の部で、「聖徳別撰」(聖徳銘醸・甘楽町)が最高位トロフィーを受賞した。県内の受賞は初めて。IWCはワインの品評会として1983(昭和58)年に始まり、日本酒の注目が高まる中、2007(平成19)年、SAKE部門が新設された。

 純米酒、大吟醸など9部あり、聖徳別撰は普通酒の部で選ばれた金賞5銘柄の中から最高位に選出された。全部門の出品は1245銘柄、普通酒は55銘柄。

 聖徳別撰は4合瓶換算で販売10万本以上、小売価格千円以下の受賞酒(銀賞以上)という条件の「グレートバリューサケ」にも選ばれた。1・8リットルで1730円。外務省ホームページ(HP)よると、同省では日本酒部門受賞酒を平成23年から在外公館で賓客のもてなしに使用している。聖徳銘醸の担当者は「昨年は銀賞で今年は最高位。世界的権威のある賞で、とてもうれしい」と話した。

 9部の最高位の中から頂点を決める「チャンピオン・サケ」は7月6日、ロンドンで発表される。

●=口へんに僚のつくり

最終更新:6/13(火) 7:55
産経新聞