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<無痛分娩>母子に障害、夫が医院に賠償求め提訴

6/13(火) 12:06配信

毎日新聞

 麻酔を使って出産の痛みを和らげる「無痛分娩(ぶんべん)」で、妊婦だった女性(40)と長女(4)に重度の脳障害が残ったのは医師のミスが原因として、夫(55)らが京都府京田辺市の医院「ふるき産婦人科」を相手取り、計約9億4000万円の損害賠償を求めて京都地裁に提訴したことが分かった。昨年12月28日付。

 訴状によると、女性はロシア国籍で2008年に日本で結婚。インターネットでふるき産婦人科を知り、12年11月、脊髄(せきずい)近くにある「硬膜外腔(がいくう)」に背中から細い管を差し込み、麻酔薬を注入する「硬膜外麻酔」を受けた。

 直後に容体が急変して一時、心肺停止状態に。搬送先の別の病院で緊急帝王切開を受けたが、生まれた長女と共に意識不明の状態となり、夫と女性の母親らが自宅で24時間介護をしているという。

 女性側は、医師のミスで麻酔針が硬膜を破って「くも膜下」に達し、「全脊椎(せきつい)麻酔」となり心肺停止状態に陥ったなどと主張。麻酔薬の量も通常の2.5~4倍で多すぎたなどと指摘。ふるき産婦人科側は「取材には対応できない」としている。

 ふるき産婦人科を巡っては、帝王切開での出産の際の麻酔ミスで別の母子が寝たきり状態となったとして、家族が計約3億3000万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こしている。

 また、大阪府和泉市では今年1月、無痛分娩で出産した女性が意識不明となった後に死亡しており、日本産婦人科医会が産科のある全国の医療機関を対象に実態調査を進めている。【飼手勇介】

最終更新:6/13(火) 12:06
毎日新聞