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台湾沖でいかだ航行テスト 3万年前の航海再現実験

6/13(火) 13:26配信

朝日新聞デジタル

 3万年以上前に人類が台湾から沖縄に渡った航海の再現実験で、国立科学博物館などは11日、台湾沖約30キロにある島を目指すテスト航行に臨んだが、到達できなかったと発表した。黒潮の流れが速く、向かい風が強かったためだという。

【写真】テスト航行で竹いかだにのる5人のこぎ手(台湾、6月9日、3万年前の航海徹底再現プロジェクト提供)

 同博物館などは、2019年に台湾~沖縄・与那国島までの航海を計画している。今回のテストは、黒潮の影響などを調べるのが目的。

 11日午前4時、緩いカーブをつけた竹で作ったいかだに、5人がのり、台湾南東部にある台東県の沿岸を出航した。プロジェクトリーダーを務める国立科学博物館の海部陽介・研究グループ長によると、いかだの速度は2ノット(1ノットは時速約1・85キロ)。黒潮の速さは3ノット~4ノットを予想したが、実際には5ノット程度だったと推定されるという。午後3時ごろに向かい風も強くなり、島の西約10キロ付近で日没となったため、テストを終えた。

 竹いかだは、台湾に自生している植物を材料にした。竹を、つる植物のトウで束ねて作った。海部さんは「3万年前に舟を作った場合の技術はこのくらいだろう、と考えて今回の舟を作ったが、もっと速い舟が必要だということがわかった」と話した。(神田明美)

朝日新聞社