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<豊洲移転>築地も活用案が浮上 小池知事、週内にも判断

6/13(火) 15:00配信

毎日新聞

 東京都の築地市場(中央区)移転問題で、都が豊洲市場(江東区)に移転した場合、築地を売却せずに商業施設や観光拠点として活用する案を検討していることが、関係者への取材で分かった。既に豊洲市場への移転案、築地での再整備案と、移転を巡る判断材料は出そろっており、小池百合子知事は週内にも移転の可否を判断する見通し。23日告示の都議選を前に、調整は大詰めを迎えている。【森健太郎】

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 関係者によると、従来の市場機能は豊洲に移しつつ、築地のブランドも生かす方策を探るため、都の庁内組織「市場のあり方戦略本部」が有力案として検討しているという。豊洲に移転した場合、築地の跡地を売却せず、都が50年の定期借地方式などで民間に貸し、豊洲の赤字を穴埋めする長期的な収益確保につなげたい考え。築地を通り、2020年の東京五輪の幹線道路となる環状2号も早期整備に入る。

 都顧問の小島敏郎氏が座長を務める都の市場問題プロジェクトチーム(PT)は13日午後、膨大な維持管理費で赤字がかさむ豊洲移転案に比べ、築地再整備の優位性を強調した報告書を知事に提出する。一方、豊洲市場の土壌汚染対策を検討する外部有識者の専門家会議は11日、盛り土がなかった建物下の地下空間の床をコンクリートなどで補強する追加の安全対策をまとめている。

 PTの報告書でも、築地再整備にあたってはブランドや好立地を生かした「食のテーマパーク」化を掲げ、単純な豊洲移転ではなく、移転後の築地も活用する案にも言及していた。都幹部は「豊洲に移転しても築地を活用すれば、移転に反対する業者の理解を得やすいのでは」と語る。

 ただ、移転後も豊洲の追加工事や環境影響評価(アセスメント)などで最短でも1年程度かかる見込みで、昨年11月の移転延期後の市場業者らへの補償額は膨らんでいる。

最終更新:6/13(火) 15:24
毎日新聞