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燕背番「1」の先輩・若松氏、青木2000安打祝福「いい度胸していた」

6/13(火) 9:50配信

サンケイスポーツ

 アストロズ6-12エンゼルス(11日、ヒューストン)米大リーグ、アストロズの青木宣親外野手(35)がエンゼルス戦に「9番・左翼」で先発出場し、4打数3安打1打点で日本選手7人目となる日米通算2000安打を達成した。ヤクルトの「1」といえば、栄光の背番号。サンケイスポーツ専属評論家の若松勉氏(70)が、かつての背番号1の青木を祝福し、思い出を明かした。

 日米通算2000安打を達成した青木から、電話をもらった。現地時間は午前1時頃だったろう。「打ちました!」と弾んだ声だった。「よく頑張ったね。もう夜中だろ? オフに帰ってきたら、1杯飲もうや」とねぎらった。監督としてプロ1年目から教えた青木と、同じ名球会のブレザーを着ることができる。格別の気分だ。

 ヤクルト入団2年目の2005年にシーズン202安打を記録したとき、「1年目から使うべきだったか、悪いことをしたなあ」と自問自答したものだ。1年目は1軍でわずか10試合、3安打だけ。体の線が細く、低めの球を拾うバットコントロールは優れていたが、打球はすべてレフト方向だった。

 早大時代から左方向への意識が強すぎたため、「内角の甘い球を引っ張れるようになるまで、ファームで鍛えるべきだ」と小川淳司2軍監督(現球団シニアディレクター)に育成を託した。1年目の終盤には、ある程度引っ張れるようになり、秋季キャンプを経て、2年目に期待が持てるようになった。

 すると05年の正月、青木から年賀状を受け取った。「必ずチームに貢献します」-。いい度胸をしている。「1軍で使ってください」と書いてあるように思えた。前年の秋、この年の春と、キャンプでは夜遅くまでバットを振っていた。体力、体格が技術に追いついた結果が、202安打につながったと思う。

 大リーグでは毎年のようにチーム、リーグがかわりながら、安打を積み重ねている。動く球に対応するため、ボールを手元に引きつけて、体の軸でしっかり回転して打っている。それでいて高く上げた右足をステップする際には「くの字」になり、真っすぐ伸び切ってはいない。

 これが安打量産の秘訣だろう。軸足(左足)から右足へ、しっかり体重移動できているから「くの字」になる。だから力強い打球が飛ぶ。青木がこのフォームで安打を重ねると、1年目の遠回りも正しかったのだな、と納得できてうれしい。 (サンケイスポーツ専属評論家)