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再確認した欧州勢以上の「守備力」 ~車椅子バスケ男子U23世界選手権観戦記2~

6/13(火) 21:02配信

カンパラプレス

 試合開始早々、日本は武器とするプレスディフェンスで、ドイツに襲い掛かった。まさにそれは「突撃」のごとく、迫力満点!日本の当たりの強さ、切り返しの速さ、そして粘り強さに、ドイツは明らかに苦戦していた。しかし、その様子を見て、私は自分の「見る目の無さ」を痛感していた。と同時に、「これほどまでに日本のディフェンスはレベルが高いのか」と感動を覚えていた――。

日本の武器で高さに対抗したドイツ戦

 12日、予選プール最終戦のドイツ戦、日本は58-72で敗れた。だが、この試合で何より感じたのは「日本の強さ」だった。常にコートにはビックマンが2人いるドイツの布陣に対し、日本はいかにそのビックマンたちをゴールへと近づけさせないかが、この試合の最大のカギを握っていた。

 そこで日本はオールコートでのプレスディフェンスをしき、ボールマンへはもちろん、一人ひとりが強く速くプレッシャーをかけていった。それがしっかりと機能し、前半はドイツにゴール下を攻められているという印象はあまり感じられなかった。

 それは、2日前に私が予想していたものとは違っていた光景だった――。

 10日、日本と同じプールで「予選トップ通過」を狙うドイツとイギリスの試合を観戦した。高さのあるドイツに対し、イギリスも日本と同様に前半はプレスディフェンスをしかけていた。しかし、ドイツのビックマンたちは体の大きさに似合わず動きが俊敏で、スルスルとイギリスのディフェンス網は破られ、ゴール下に入られてしまっていた。

 すると、イギリスは後半、ディフェンスラインをぐっと下げてきた。それが功を奏し、イギリスは逆転勝ちをしたのだ。その時、私は「ドイツは高さだけでなく、スピードもある。日本もディフェンスを下げた方がいいのかもしれない」という感想を抱いていた。

 ところが、今日のドイツ戦では、しっかりと日本のプレスが効いていた。イギリス戦で感じたような速さは、今日のドイツにはほとんど感じられなかった。いかに日本のディフェンスのレベルが高いか、ということが目の前で証明されていたのだ。スピードのみならず、ファウルをすることなく相手の動きを止める技術が、日本にはある。そのことを改めて感じていた。

 そのディフェンスの甲斐あって、日本は前半、引き離されかけそうになりながらも、キャプテン古澤拓也、鳥海連志、川原凛といったA代表の強化指定選手らが、「ここぞ」という時にミドルシュートを決め、くらいついていった。

 第1Q18-18。第2Q34-34。どちらも一歩も引かない、がっぷり四つの試合展開。まさに手に汗握る試合となり、本当に一瞬たりとも目が離せない状況が続いた。

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最終更新:6/13(火) 23:12
カンパラプレス