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新作を読み解くヒントが!? 『ダンケルク』公開前にノーラン監督セレクトの特集上映が開催

6/13(火) 7:00配信

ぴあ映画生活

クリストファー・ノーラン監督が、今秋公開の新作『ダンケルク』の製作に際して影響を受けた名作ばかりを集めた特集上映が、(現地時間)7月1日(水)からロンドンで行われる。『ダンケルク』は、いくつかの映像が公開されているものの、その詳細が明らかになっていないが、特集の概要を眺めることで、新作への期待が膨らみそうだ。

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特集上映が行われるのは、英国にあるBFIサウスバンクで、作品すべてが35ミリあるいは70ミリフィルムで上映される。『ダンケルク』は、1940年に仏ダンケルクで行われた史上最大の撤退・救出作戦を基にした作品だが、ノーラン監督は特集上映について「皆さんは戦争映画のセレクションを期待するかもしれません。しかし、私はダンケルクを生き残り(撤退)の物語としてアプローチすることを選択しました」と説明する。

上映されるルイス・マイルストン監督の『西部戦線異状なし』は、ノーラン監督曰く「“戦争が人間性を失わせる”と最初にして最高の手法で描いた」作品で「あの傑作をもう一度観れば、過剰な戦闘描写や恐怖の表現がより優れていたとは言えなくなるはずです。私にとって、あの作品は、登場人物たちがそれぞれの運命における意義と論理を見つけ出すという、これまでの戦争映画の常套表現に抵抗する力を示してくれるのです」という。

さらに特集では「観客の反応を物語へ導くサスペンスの技巧と手法を探求する」ために、『恐怖の報酬』『エイリアン』『スピード』『アンストッパブル』を、「純粋に視覚的なストーリーテリングの可能性を探求する」ためにエリッヒ・フォン・シュトロハイム監督の『グリード』、F・W・ムルナウ監督の『サンライズ』を、「映画的なサスペンスや視覚的なストーリーテリングの探求」のためにアルフレッド・ヒッチコック監督の『海外特派員』を上映。中でも、『海外特派員』の飛行機が海に落下するシーンは「我々が『ダンケルク』で試みたことの多くにインスピレーションを与えてくれました」と解説する。

また、『ダンケルク』は全編が65ミリフィルムで撮影されているが、特集でもデヴィッド・リーン監督が1970年に全編70ミリフィルムで撮影した名作『ライアンの娘』がセレクトされている。上映作品はいずれも、“ビジュアルを駆使した語り”を追求した作品が並んでおり、『ダンケルク』も人間ドラマや制限時間が迫るサスペンスを描きながら、それらを凌駕し、観客を圧倒する“映像体験”を味わえる作品になりそうだ。

なお、特集は31日まで開催され、13日には『ダンケルク』の70ミリフィルムでのプレミア上映が予定されている。

■特集の上映作品
『西部戦線異状なし』(1930年) ルイス・マイルストン監督
『恐怖の報酬』(1953年) アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督
『エイリアン』(1979年) リドリー・スコット監督
『スピード』(1994年) ヤン・デ・ボン監督
『アンストッパブル』(2010年) トニー・スコット監督
『グリード』(1924年) エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督
『サンライズ』(1927年) F・W・ムルナウ監督
『ライアンの娘』(1970年) デヴィッド・リーン監督
『アルジェの戦い』(1966年) ジッロ・ポンテコルボ監督
『炎のランナー』(1981年) ヒュー・ハドソン監督
『海外特派員』(1940年) アルフレッド・ヒッチコック監督

『ダンケルク』
9月9日(土)より全国公開

ノーラン監督のコメント原文は下記に掲載
 http://www.bfi.org.uk/news-opinion/news-bfi/announcements/christopher-nolan-presents-dunkirk

最終更新:6/13(火) 7:00
ぴあ映画生活