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「孫悟空の輪」をトランプ大統領にかけた“三蔵法師”コミー氏

6/13(火) 20:34配信

ホウドウキョク

コミー氏を告訴?裁判になって困るのは…トランプ大統領

コミー氏は議会公聴会で、大統領と一対一の際に何を言われたか、どう受け止めたのかを証言した。同席者はいないので、トランプ大統領は安心して「そんなことは言ってない。コミーが嘘を言っている」と反論できる。実際、そう吠えている。

【図解】“輪っかをつけられた孫悟空”トランプ大統領と“三蔵法師”コミー氏

大統領の個人弁護士がコミー氏を『情報漏洩で告訴する』と言っているが、これは言っているだけだ。実際に告訴しても、いずれ(公判が始まる前に)取り下げると確信している。

トランプ大統領は会話を録音したテープの存在を示唆しているが、裁判で「テープを提出せよ」と命じられたら困るのは大統領の側。一方のコミー氏は、自分の発言が裏付けられ、嘘をついているのは大統領と分かるので、テープがあるなら是非出してほしいと言っている。仮にテープが無ければ大統領の発言は何だったんだとなるため、どう転んでもトランプ氏にとっていいことはない。だから裁判までは進まない。

だが、この告訴をちらつかせる発言は、リークの連鎖をけん制する効果はあるだろう。

緻密な戦略家 コミー氏の狙い

いずれにせよコミー氏は、大統領側の反応・反撃は百も承知で議会証言したと思う。公聴会で明らかになったが、コミー氏は『緻密な、大変な戦略家』なのだ。

証言によれば、トランプ氏との最初の会談で、この人は嘘つきで、信頼できないと直感(確信)し、いずれ必要になる時がくると予見して、即座に詳細なメモを作ることにした。それを3回の会談、6回の電話会談で実行し、その都度、FBIの幹部と情報を共有した。

突然の解任の直後には、友人を介してそのメモをメディアに流し、報道してもらおうとした。その報道によって特別検察官の任命につながるのではと考えたからで、結果、実際に任命が行われている。

このような戦略家が、単純に求められたからといって公聴会に出てくるとは思えない。しかも偽証罪に問われる宣誓証言だ。証言することによって何が得られるかを緻密に考え抜いた末に出席したと考えるのが妥当だ。

そして、コミー氏の経歴や経験を見てみると、特別検察官→犯罪捜査→起訴という司法決着ルートも、議会→真相究明→大統領弾劾という政治決着ルートも、現状、その実現可能性は低いと考えているに違いないと思われる。起訴するにはもっと捜査が必要だし、弾劾は議会を与党共和党が握っているため難しいのだ。

コミー氏はワシントン(司法省)での仕事も長いし、ニューヨークの連邦検事もやっていた。有名マフィアのガンビーノ・ファミリーなどを相手に検事の仕事をしてきて、悪い輩のことはよく分かっている。どれくらいの証拠があれば連邦大陪審が起訴の判断をしてくれるかという相場観もきちんとあるはずだ。

FBI長官を解任される直前に、ロシアゲートの捜査のために追加的人員と予算を要求していたという報道に見られる通り、まだまだ起訴にもっていける段階ではなかった。

では一体何を得るために議会証言に出てきたのだろうか?

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最終更新:6/13(火) 20:34
ホウドウキョク