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高岡商、富山中部、八尾本戦へ 高校生万葉短歌バトル

6/13(火) 16:59配信

北日本新聞

 万葉歌人・大伴家持の生誕1300年を記念して高岡市で開かれる「高校生万葉短歌バトル2017」の本戦出場8チームが決まった。高岡商業、富山中部、八尾の県内3チームのほか、福岡、新潟、岐阜、宮崎、岩手の各1チームが予選を通過し、8月7日にウイング・ウイング高岡で高校短歌ナンバーワンの座を争う。

 今年は、プレイベントとして開催された昨年を大幅に上回る全国40校95チームから応募があった。3人1チーム制で自作短歌6首(1人2首)を出品し、実行委員会が審査した。次点15チームも選んだ。

 短歌バトルはかつて貴族の間で流行した「歌合(うたあわせ)」を現代風にアレンジし、本戦はトーナメント戦で競う。先鋒(せんぽう)、中堅、大将に分かれ、それぞれ1対1でテーマに沿った一首を発表。仲間同士で歌の魅力や優れた表現方法をアピールし、相手の作品の批評も行う。

 本戦で歌に織り込む題も決まり、1回戦は「七夕」、準決勝は「つながる」、決勝は「家持」となった。

 「判者」と呼ばれる審判役は昨年に続いて歌人の佐佐木幸綱さんと小島ゆかりさん、坂本信幸高岡市万葉歴史館長が務める。作品の出来や批評力などを総合的に審査し、勝敗を決める。

 一般の観覧は入場無料で定員400人。大会は「万葉のふるさと高岡」をPRしようと、高岡市、市教委、市万葉歴史館、県歌人連盟、北日本新聞社でつくる実行委主催。

■本戦出場チーム(表記はチーム名、高校名、都道府県。高校名の50音順)
修猷A(修猷館、福岡)
虹色(高岡商業、富山)
東京学館新潟高校A(東京学館新潟、新潟)
ヘキサゴン(富山中部、富山)
飛騨神(飛騨神岡、岐阜)
宮西ことのは会(宮崎西、宮崎)
盛商特設短歌チーム(盛岡商業、岩手)
チーム八尾(八尾、富山)

■本戦出場チームの予選応募作品
【修猷A・修猷館】
夏服をまとった少女たちは花朝日を浴びてほころんでいる
自転車であなたに追い越されたときの向かい風から広がった春
傷のないローファー光る新入生負けじと先行くぼろぼろローファー
忘れ物あなたのくれた腕時計寂しさはこれと手首を掻いた
くちびるに花と歌とを乗せているとある春の日一人の少女
春時雨ビニール傘から流れるは雫と共に花びら数多

【虹色・高岡商業】
大好きで近づきたいと追い求め今日もあなたを遠く見つめる
私から告げたさよならそれなのに頬をぬらして別れを悔やむ
勉強をなぜするのかと一瞬の迷い打ち消しノートをめくる
ただいまと言うその前におかえりと大きな声が聞こえる我が家
群馬での練習試合はきつかった悔しい気持ちは私の財産

【東京学館新潟高校A・東京学館新潟】
じいちゃんは我が家の天気予報士で「一日畑」と頬を緩める
「こんな顔してたら祖父に会えないな」祖父の細い手握ってみたい
検索をすれば何でも繋がって僕らの脳も回線の中
地下鉄を止める日本を笑う国世界の未来は予知できますか?
同じことキーボードで打つよりも2B鉛筆癖字がいいな
シナリオのあの子の将来描けても進路希望の夢が見えない

【ヘキサゴン・富山中部】
指先の痛みで覚めぬ夢の中一昨日ついにギターを買った
春風が三月の壁吹き越えて慣れぬ制服胸張って着る
楽屋って言葉にはしゃぐ後輩のポニーテールのやわらかな春
発声練習きらきら跳ねる水面が鏡に変わるあたらしい夏
寝てる間に動く世界においてかれ地理の教科書2ページめくる
顔を上げ洗面所から走り出す負けたくないと決めたのだから

【飛騨神・飛騨神岡】
喧嘩して仲直りしてけんかして二人で仰ぐ槍ヶ岳かな
帰れる場所へ帰りたくない贅沢な我が儘を吸い込む白い月
陽炎のゆらぎの先の世界には綿アメみたいな君が待っている
雲一つない大空のカンバスに絵筆振るえば現われる君
分らないもう解らないわからない幸せという列車に乗れるのか
愛された記憶の中に輝いた六等星を信じています

【宮西ことのは会・宮崎西】
片足を上げてローファー履く君にマントル層まで突き抜けた恋
タッパーにのびたそうめんつゆはなく箸もなく母の愛だけがあり
青春は特急列車いま君の隣の指定席を取りたい
ラブレター突き返されて二週間伸び続けたる忘却曲線
トラックのコーナー回る君を見つ眼鏡のレンズ幾度も拭いて
フィーリングで源氏を読むという君よ我の想いも紐解いてみよ

【盛商特設短歌チーム・盛岡商業】
黄昏が乙女の口をゆるませるとびかう恋は行方を知らず
ふくらんだつぼみを見上げ歩く道うるさいほどに朝日が照らす
雨上がり空に七色裏腹に心の内はモノクロのまま
三陸の入り江に広がる純白の丸い石から夏を感じて
七夕の夜空に舞った六等星命の証まぶたの裏に
志研ぐもらった名前の意味を知り今の自分がなまくらと識る

【チーム八尾・八尾】
強く強く風吹きつける日は昔引っ越した友の記憶がめぐる
弟が毛糸のような文字で書く「しょうらいのゆめ」何を織り成す
感動も涙もつらいことも全て歌に残していく私なの
「あっ、流れ星だ」ってくらいあっという間に過ぎた君との一日
だらしなく袖をまくったキミが好き知らない君が見える気がして
十本の手指からませるカップルが同時に別の足出し歩く

▽次点=豊橋西高校A、同B(愛知・豊橋西)東京学館新潟高校B(東京学館新潟)修猷B(福岡・修猷館)筆箱(神奈川・横浜サイエンスフロンティア)高田高校文芸部(三重・高田)ミスIPPON、ゴリラのマーチ(岩手・盛岡第二)城南高校Aチーム、同Bチーム(福岡・城南)鬼怒川(茨城・結城第二)仙台高校(宮城・仙台)錦丘マルチメディアチーム(石川・金沢錦丘)チーム歌方(砺波)タカショー13H(高岡商業)

北日本新聞社

最終更新:6/16(金) 11:29
北日本新聞