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トランプ政権、ウォール街規制の大幅修正求める-財務省が報告書

6/13(火) 14:52配信

Bloomberg

トランプ米政権は12日、金融業界が待ち望んでいた銀行ルールの見直し案を示した。金融危機後に大手銀行に課した規制の多くを緩和する内容で、規制撤廃までは踏み込まなかった。

財務省が同日公表した報告書の中で示した概要は、7年前の金融規制改革法(ドッド・フランク法)成立以降にバンカーらが不満を漏らすことの多かった規制の改定を省庁に促す内容。金融機関が景気悪化を乗り切れるかどうかを評価する年次ストレステスト(健全性審査)の調整や、一部のトレーディング規則の緩和、消費者金融の監督機関の権限縮小が盛り込まれた。

財務省は今回示した案について、規制を「より効率的に」して負担を減らすことにより、融資と雇用の伸びを加速させるのが目的だと説明。先週、下院共和党が通過させた法案とは異なり、同報告書はオバマ政権の下で導入された規則の大半の撤廃ではなく、緩和を求めている。

ムニューシン財務長官は「米金融システムの規制を適正に構築することは、トランプ政権の目標である持続的な経済成長実現と全ての米国民のための機会創出に不可欠だ」と述べた。

ウォール街の高リスク取引が2008年の危機の一因になったとして金融規制改革法は欠かせないと主張する民主党は、財務省の報告書は大手銀行の意向を反映したものだと早速批判。上院銀行住宅都市委員会のシェロッド・ブラウン筆頭理事は発表資料で、「あまりにも多くの勤勉な米国民が金融危機から完全には立ち直っておらず、米政府はウォール街の意向に従うのではなく、ウォール街に説明責任を持たせて国民を守ることに集中すべきだ」と指摘した。

一方、銀行業界は報告書を概して高く評価し、実際の行動につながることへの希望を示した。だが、促された見直しの多くを当局者が迅速に実行に移すかどうかは不透明だ。

銀行の自己勘定取引を禁じたボルカー・ルールなど、もともと不人気で同報告書が見直しを勧めた規制の幾つかは、5つの異なる省庁によってまとめられたため、各省庁が煩雑な手続きを経て修正を承認する必要がある。

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最終更新:6/13(火) 14:52
Bloomberg