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中張窪石丁場の埋蔵文化財、公園化想定し測量調査―熱海市教委

6/14(水) 13:14配信

伊豆新聞

 

 熱海市教育委員会は本年度、下多賀にある国指定史跡「中張窪(ちゅうばりくぼ)石丁場」の埋蔵文化財調査を行う。将来の公園化を想定した測量などの基礎調査で、来年度策定に着手する保護と整備の基本計画の資料とする。

 標高371メートルの通称・大久保山、中張窪山の東側山腹に広がる中張窪石丁場は、江戸時代初期、江戸城の石垣整備に使う石材が数多く切り出された遺跡。一帯には作業に携わった大名の刻印が残る石材や採石坑が現存し、刻印は「羽柴右近」「有馬玄蕃」など約60種が確認されている。遺跡は2016年3月、伊東市宇佐美、小田原市早川の石丁場遺跡とともに「江戸城石垣石丁場跡」として国指定史跡となった。

 山林に石材などが点在する遺跡は、02年4月に結成された「中張窪石丁場遺跡を保存する会」が中心となって保護に努めてきた。だが、一帯を見学する散策路はなく、国の史跡登録後も訪れる人はほとんどいない。市教委は遺跡の保存と見学者の安全確保を図った上で市民らに親しまれる史跡にしようと、長期計画で保護と整備に乗り出した。

 計画では本年度中に現地の測量を行い、来年度、学者や市民代表らでつくる専門の委員会で基本計画策定に着手する。期間は3年程度を見込んでおり、その後、実施計画を経て整備を進める。

 市教委の栗木崇学芸員は「10年、20年かけて進める事業。保存会の思いを大切にしながら、市民に親しまれ、観光名所にもなる史跡にしたい」と話した。

 【写説】将来の史跡整備に向けて測量調査が行われる中張窪石丁場遺跡=下多賀

最終更新:6/14(水) 18:19
伊豆新聞

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