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【シンガポール】3月の失業率2.2%、若者・専門職の雇用悪化

6/14(水) 11:30配信

NNA

 シンガポールの人材開発省(MOM)が13日発表した3月の外国人を含む失業率(季節調整済み改定値)は2.2%だった。速報値から0.1ポイント下方修正されたものの、2016年3月から上昇している。シンガポール人と永住権(PR)保持者の失業率は、7年ぶりの高水準を付けた16年12月から横ばいだった。前年同月と比べると若者を中心に失業率が上昇。長期失業者も増えており、経済の先行き不透明感が強まる中で雇用情勢の悪化が鮮明になっている。
 MOMの雇用統計によると、シンガポール人とPR保持者の3月の失業率は3.2%、シンガポール人のみでは3.5%で、いずれも速報値と同じだった。ただ16年3月に全体で1.9%、シンガポール人とPR保持者で2.7%、シンガポール人で2.6%だったのと比べると、全てで上昇している。
 年齢別の失業率(季節調整なし)は、シンガポール人とPR保持者で30歳未満が4.6%と最も高く、16年3月の3.8%から大幅に悪化した。50歳以上が3.1%、40~49歳が2.4%、30~39歳が2.3%だった。
 学歴別で最も失業率が高かったのは、ディプロマ・専門資格保持者で3.5%。高卒(高等教育機関を除く)以上が3.1%、大卒と中卒がともに3.0%となっている。
 3月時点の失業者数は、シンガポール人とPR保持者が推定7万4,400人で、16年12月の7万3,900人をわずかに上回った。
 3月時点で25週間以上にわたって求職活動をしている長期失業者(シンガポール人とPR保持者)は1万7,600人で、16年3月から17.3%増えた。労働力全体に占める長期失業者の割合は0.8%で、16年3月から0.1ポイント上昇している。MOMは「転職先を見つけるのに時間がかかる求職者が増えている」と説明した。
 ■総雇用者数は6,800人減
 1~3月期の総雇用者数は全体で前期比6,800人減だった。建設業や建設業でワークパーミット(WP)保持者の雇用が減ったことが背景にある。
 業種別に見ると、建設業は1万2,500人減。速報値は1万2,900人減だった。製造業は速報値の4,400人減から4,300人減へとわずかに改善。サービス業は9,900人増となり、速報値を1,200人上回っている。小売りの雇用者数が2,700人減少した一方、社会サービス(6,700人増)、金融・保険(3,300人増)、事務・サポート(1,500人増)は増加した。
 MOMによると、建設業では民間部門のプロジェクトが減っており、製造業は海洋オフショア・エンジニアリング分野の雇用が不振という。
 1~3月期に人員整理の対象となったのは4,000人で、速報値の4,800人を下回った。製造業は890人で、15年4~6月期以降で最低の水準となっている。サービス業は前期比14.1%減の2,440人。卸売りや金融、専門サービスで人員整理が目立った。唯一前期から人員整理が増えた建設業は660人。16年10~12月期は580人だった。
 職種別では、人員整理の対象となった人のうち71.4%を専門職・管理職・幹部・技術者(PMETs)が占めた。学歴別では大卒が48.8%で約半数に上る。
 ■求人件数は1.3%減
 3月時点の求人件数(季節調整済み)は、16年12月比で1.3%減の4万6,800人。ただこの統計は従業員25人以上の企業と政府機関のみが対象となっている。MOMによると、25人未満の中小企業では雇用が活発化しており、こうした企業の求人件数は16年12月の1万5,500人から3月には2万人に増えた。
 3月時点の欠員率(充足されない求人数の割合)は2.3%。1~3月期の入職率(全労働者に対する新規就業者の割合)は2.0%で、14年7~9月期以来、下落傾向にある。離職率は1.8%で、16年10~12月期から0.2ポイント上昇した。

最終更新:6/14(水) 11:30
NNA