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さいたま市入札制度あり方検討 くじで落札決定5割超 企業努力損なわれる懸念

6/14(水) 7:55配信

産経新聞

 さいたま市水道局が平成28年度に実施した予定価格5千万円以上の水道管敷設工事のうち、事前非公表の「最低制限価格」が設定された一般競争入札の8割超で業者が最低制限価格と同額で応札していた問題で、同市の水道以外の入札でも最低制限価格と同額での応札が相次いでいることが13日の同市議会で明らかになった。今後の入札制度の検討作業の行方が注目される。(宮野佳幸)

 29年度に同市が発注している建設工事のうち、5月末までに「最低制限価格」と同額の応札になり、くじにより落札者を決定した水道を除く案件は、指名競争入札と一般競争入札を合わせて計78件で、56・9%を占めていることが、同日に開かれたさいたま市議会で明らかにされた。新井森夫議員(自民)の質問に原修財政局長が答えた。

 新井議員は今年行われた市道整備に関する一般競争入札で、34業者が事前非公表の最低制限価格で応札し、くじ引きになった件などについて事務局側に見解を求めた。

 事務局側は、29年度は5月末までに一般競争入札で21件中14件(66・7%)、指名競争入札では116件中64件(55・2%)でくじ引きになっていることを明かした。

 さらに、一般競争入札では3件、指名競争入札では34件で応札者全員でのくじ引きが行われた。

 原財政局長は積算単価の公表が進んでいることなどがくじ引きによる落札者決定の要因になっていると指摘。「積算能力や施工能力、技術力以外の理由で落札者が決定することで、企業努力が損われることが懸念される」と危惧した。

 原局長は21年度から進める予定価格の事後公表を継続するほか、価格のみで落札者を決定する方法以外での対策を検討するとした。

 市水道局の水道管敷設工事の入札で高い応札率を誇るある業者は「研究しているという一言に尽きる。皆が同じ積算ソフトを使っているので同額になる」と説明。別の業者は「落札できているところとそうでないところはソフトの差が大きいのではないか」と話した。

最終更新:6/14(水) 7:55
産経新聞