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「地域猫」活動、住民の理解不可欠 NPO代表、手術や餌やりPRを

6/14(水) 13:00配信

茨城新聞クロスアイ

飼い主がいない猫に不妊・去勢手術した上で、地域で世話する地域猫活動について考える「いばらき地域猫活動セミナー」(日立さくらねこプロジェクト主催)が10日、日立市幸町1丁目の日立シビックセンターで開かれた。同活動の先駆者でNPO法人ねこだすけ(東京都)代表理事、工藤久美子さんが講師に招かれ、「(同活動には)地域とのコミュニケーションが一番大切」と訴えた。


主催した同プロジェクトは昨年12月、「人と猫が共生するまちづくり」を掲げて発足。同市宮田町のかみね公園内の野良猫約30匹の餌やりと片付け、トイレの管理などに取り組んでいる。

工藤さんは「地域猫活動のファーストステップ」をテーマに講演。不妊・去勢手術する地域猫活動は動物愛護とは異なると説明し、犬は市区町村への登録と狂犬病予防注射、鑑札と注射済票の装着が義務付けられているのに対し、猫にはこういった義務が何もないと指摘。加えて「犬は人間の役に立つが、猫はかわいいだけ」とし、制約がないことが助けやすくしていると強調した。

その上で、地域猫活動をスムーズに進めるポイントとして、野良猫を増やさないための不妊・去勢手術、餌やり・片付けと簡単なトイレの整備、近隣住民や自治会などへの広報を挙げた。

不妊・去勢手術に当たっては猫を捕まえる必要があり、「苦労して捕まえるところを地域に見てもらうのは活動を理解してもらうための広報になる」と話した。トラブルになりがちな餌やりについては「とにかくきちんと片付けることが重要」と力説、ふん尿は砂や土を小さく盛るだけでもトイレになるとし、定期的にふんを取り除くことに注意を促した。

近隣住民や自治会などへの広報は「この活動で最も大切」と力を込め、チラシなどを作って配布するなど、理解を求める努力が必要と呼び掛けた。

セミナーでは講演のほか、県生活衛生課の渡辺真司副参事が県の取り組みを紹介。県内の犬と猫の殺処分数は過去約30年間で10分の1ほどに減少している現状や、昨年12月の県議会で全国で初めて制定された「犬猫殺処分ゼロを目指す条例」の概要を説明した。県は本年度、新たに地域猫活動推進事業に取り組み始めた。 (川崎勉)

茨城新聞社