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35季ぶりV果たした立教・溝口監督「連覇して長嶋さんの期待に応えたい」 会社辞め不退転の就任した理由

6/14(水) 16:56配信

夕刊フジ

 【古内義明の日本体育会紀行】立教大学野球部(2)

 東京六大学春季リーグで1999年秋以来、35季ぶりの優勝を果たした立教大学野球部を訪ねる第2回。退路を断って古豪復活に情熱を注ぐ、溝口智成監督(49)の生きざまに迫る。

 --大学卒業後、社会人野球でプレー

 「リクルートで4年、ローソンで2年やりました。社業は22年間、人材採用の仕事、主に転職支援やキャリアアドバイザーをしていました」

 --2014年の監督就任にあたって会社を辞めた

 「真面目な性格なので、仕事で成果も出ていましたが、全て野球と比べている自分がいた。会社で表彰されても、野球の苦労や優勝の喜びと比べたら心から喜べませんでした」

 --サラリーマン時代の経験で、いまに生きていることは

 「企業の研修トレーナーになるために、半年間トレーニングを受けた経験です。依頼してくださった企業の方々と、どう信頼関係を築くかが大事です。その人たちが前に進むためのファシリテーターとして、その場が一番となるように心掛けていました」

 --監督をしていて、思い通りに行かないこともあるのでは

 「私も人間ですから、不真面目な態度に、この野郎!と思うこともあります。でも選手に成長してほしいから、状況を見極め、怒鳴らず、監督室でじっくり話し合うこともあります。人は誰でも成長したいと思う存在です。選手がやり方や考え方が分からなかったら、手を差し伸べようと考えています」

 --監督としての信条は

 「監督は選手を成長させ、後を引かない関係を築ける存在でありたいと考えています。言っても分からない選手なら、しゃべりたくないと思いますが、でもチャンスを奪うことは絶対しません」

 --監督冥利に尽きる瞬間は

 「野球の技術より、物事の考え方や対処の仕方に人間的成長を感じたときです。そこが変わると野球が伸びます。選手たちの成長を見ていると本当に楽しいし、死ぬまで監督をやりたいです」

 --立教大学野球部の伝統とは

 「平等や自由というキリスト教の教えの下、自分たちで考えて頑張りなさいという精神です」

 --大先輩である巨人・長嶋茂雄終身名誉監督から“連覇”を期待するコメントが寄せられた

 「誰かが失敗してもカバーする、一人に頼り切らない、一つの結果をみんなで追い求める-の3つが大前提で、そこから各代の気質に応じてどうバランスを取っていくかが大切です。これを一つのメソッドとして、今回の優勝をベースに、長嶋さんの期待に応えていきたいと思います」

 ■溝口智成(みぞぐち・ともなり) 1967年11月23日、神奈川県生まれ。湘南高校から立教大学経済学部卒業。在学中は2度のリーグ優勝と2度のベストナインを経験。主将として明治神宮大会準優勝。リクルートやローソンの野球部で主将や兼任コーチを歴任。22年間のサラリーマン生活を経て、2014年から現職。

 ■古内義明(ふるうち・よしあき) 1968年7月7日生まれ。立教大学法学部卒で在学中は体育会野球部所属。ニューヨーク市立大学大学院スポーツ経営学修了後、米大リーグを取材・情報発信。(株)マスターズスポーツマネジメント代表取締役で高校・大学球児向けフリーマガジン「サムライベースボール」発行人。立教大学講師として「スポーツビジネス論」の教鞭を執る。著書に「メジャーの流儀」(大和書房)など。

最終更新:6/15(木) 11:44
夕刊フジ