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萩野、池波流「男の作法」で復活へ…悩めるエースに平井コーチ「もう少し男っぽく」

6/14(水) 6:04配信

スポーツ報知

 リオ五輪競泳男子400メートル個人メドレー金メダルの萩野公介(22)=ブリヂストン=が13日、欧州遠征に向けて成田空港を出発した。スペインでの高地合宿、フレンチオープン(7月1日開幕)を経て、帰国せず世界選手権(同23日開幕、ハンガリー・ブダペスト)に臨む。大一番に向け池波正太郎氏の著書「男の作法」を持参。不振に苦しむ日本のエースは、「男の作法を学んで、結果を出したい」と意欲を示した。

 もがいている。昨年9月に右肘を手術。得意だったはずの自由形のフォームが崩れた。日本記録を持つ200メートル自由形(1分45秒23)は、4月の日本選手権、5月のジャパンオープン、6月の和歌山県選手権でいずれも1分47秒台から抜け出せず、タイムが伸びない。「今まで何もしなくても、いい泳ぎができていたのに」と頭を抱えていた。

 ジャパンオープン後、平井伯昌コーチに「男の作法」をもらった。約30年読み継がれるベストセラー。池波氏は「高い腕時計より高い万年筆を持て」「天ぷらはあげるそばからかぶりつけ」

「ビールはちょびちょびつぐな」という趣旨の教えを説いている。

 この日、萩野と一緒に出発した平井コーチは本を渡した理由について「意味はないんですけど、もう少し男っぽくなるのがいいんじゃないかと思って」と冗談っぽく笑った。長いトンネルから抜け出せない教え子に、何かヒントを与えたい思いがあったに違いない。日本選手団として、世界選手権でメダル7個を獲得したリオ五輪超えを狙う平井コーチは「日本のメダル、優勝数は彼にかかっている」と萩野の復調を誰よりも願う。

 萩野も期待は十分感じ取っている。「(主将の自分が)結果で引っ張っていかないとチームにも勢いが出ない。欲しいのは金メダル。何とかするんだって強い気持ちで臨んでいきたい」と力を込めた。キング・オブ・スイマーにふさわしい強い男になり、世界選手権で苦しみを喜びに変える。(小林 玲花)

 ◆池波正太郎 時代小説、歴史小説作家。1960年「錯乱」で第43回直木賞を受賞。「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」の3大シリーズは絶大な人気を誇った。美食家、映画評論家としても有名。「食」をテーマにしたエッセーも数多く出版。1990年に急性白血病で死去。享年67。

 ◆「男の作法」その他の教え 「わさびは醤油に溶かさず、刺し身の上に乗せる」「タクシーに乗って、メーターが500円なら600円やる」「鮨屋へ行ったときはシャリだなんて言わないで普通に『ゴハン』と言えばいい」「そばは、クチャクチャかまず、2、3口で飲み込む」「おしゃれをしろ」など。食に関する内容が多い。

最終更新:6/14(水) 6:04
スポーツ報知