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外付けGPUボックスが付属した13.3型ゲーミングノート「LEVEL∞ PCLEVEL-13FH052-i7」

6/14(水) 6:00配信

Impress Watch

 株式会社ユニットコムがiiyama PCブランドのLEVEL∞で販売中の「PCLEVEL-13FH052-i7シリーズ」は、外付けGPUボックスを標準装備する13.3型ノートPCだ。

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 CPUに第7世代Intel Core i7を搭載したノートPC本体と、Pascal世代のNVIDIA GeForce GTX 10シリーズを組み込んだ外付けGPUボックスの組み合わせが、どのような性能と使い勝手を提供するのかチェックする。

■13.3型ノートPCと外付けGPUボックスを組みわせた「PCLEVEL-13FH052-i7」

 iiyama PCの「PCLEVEL-13FH052-i7シリーズ」は、13.3型ノートPCと外付けGPUボックスをセットにした製品で、外付けGPUボックス側に標準搭載するビデオカードの仕様によって3モデルがラインナップされている。

 ノートPC本体の仕様については3モデルとも共通で、CPUに2コア4スレッドCPUのCore i7-7500U(2.7GHz)、メモリはDDR4-2133動作の16GB(8GB×2枚)、ストレージはNVMe対応の250GB SSDと1TB HDDを備える。ディスプレイはフルHD(1,920×1,080ドット)表示対応の13.3型の非光沢液晶で、OSにはWindows 10 Homeを採用している。

 筐体はアルミ合金製で、サイズは約330×226×19mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約1.53kg。

 外付けGPUボックスは、PowerColor「DEVIL BOX」のOEM品であり、ノートPC本体とは40Gbpsの帯域を持つThunderbolt 3で接続する。PCLEVEL-13FH052-i7シリーズでは、GeForce GTX 1060 3GBからGeForce GTX 1080 TiまでのGPUを選択できる。筐体サイズは約172×400×242mm(同)。

 外付けGPUボックスをノートPCと接続した場合、ノートPC内蔵ディスプレイの描画は外付けGPUボックス内のビデオカードに切り替わる。もちろん、外付けGPUボックスに搭載したビデオカードの画面出力端子も利用可能であるため、外部ディスプレイやVRデバイスへの画面出力も可能だ。

 筐体には合計5基のUSB 3.0ポートとGigabit Ethernetが搭載されており、ゲームプレイ用のコントローラや、キーボード、マウスなどを接続しておくことができる。また、筐体内部にはSATA 6Gbpsポートと2.5インチシャドウベイが1基ずつ備えられており、オプションで120~480GBのSSDを搭載できる。

■ノートPC単体の性能をチェック

 まずはノートPC単体での性能をベンチマークテストでチェックしていく。PCLEVEL-13FH052-i7では、専用アプリケーションの「CONTROL CENTER」でPCの動作モードを選択できるが、今回はデフォルト設定の「エンターテイメント」でテストを実行した。

 実行したベンチマークテストは、PCMark 8、3DMark、ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク、CINEBENCH R15、CrystalDiskInfo、CrystalDiskMarkだ。

 GPUにCPU内蔵GPUであるIntel HD Graphics 620を用いることからも想像できる結果だが、ノートPC単体での性能は、ゲーム向きと言えるものではない。16GBのメインメモリや、システムストレージとして搭載されているNVMe対応SSDの「Samsung SSD 960 EVO(MZ-V6E250B)」の優れた性能もあって、基本的な操作に対するレスポンスは軽快だが、ゲーミングPCとしてはGPU性能が不足している。

 また、バッテリ駆動時は大きく性能が低下する。バッテリ駆動中は、CPUクロックが最大1.5GHz前後に抑えられ、CINEBENCH R15のようなCPUの全スレッドを使用する処理でも、CPU使用率が最大50%程度に抑制される。

 この動作はCONTROL CENTERで動作モードを「パフォーマンス」に変更しても変わらないため、仕様から期待される性能を発揮するためには、ACアダプタを接続が必須だ。

 バッテリ駆動時間については、ディスプレイ輝度40%、無線LAN使用という条件でバッテリが満充電から5%になるまでの時間を測定した結果、BBench(キーストローク+Web巡回)実行時で約6時間37分、ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマークのループ実行時でも約3時間44分を記録した。

 iiyama PCのゲーム用ノートPC「LEVEL∞ N-Class」製品であるPCLEVEL-13FH052-i7シリーズだが、ノートPC単体の性能特性は、ゲーミングPCというよりモバイルノートPCに近い。

 外出先でもゲームを存分に楽しめるように、強力なGPUを内蔵する多くのゲーミングノートPCとは、異なるタイプの製品だ。

■外付けGPUボックス利用時のゲーミング性能をチェック

 続いて、外付けGPUボックスを利用した際の性能をチェックする。

 今回、外付けGPUボックスに組む込むパーツとして、GeForce GTX 1060からGeForce GTX 1080 Tiまでの4種類のGPUを搭載したビデオカードと、SATA 6Gbps接続のSSDである「Crucial MX300」の525GBモデルを用意した。テストに用いるゲームについては、外付けGPUボックス内のSSDにインストールしている。

 実行したベンチマークテストは、3DMark、ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク、ダークソウル3、Fallout 4、オーバーウォッチ、The Witcher 3: Wild Hunt、Tom Clancy's Ghost Recon Wildlands、Watch Dogs 2。いくつかのテストでは、ビデオカードから外部ディスプレイに画面出力した際の性能も測定した。

 多くのテストでは、搭載したGPUのグレードに応じてスコアやフレームレートの差がついている。一般的なビデオカードに用いられるPCI Express 3.0 x16に対し、約4分の1の帯域となるThunderbolt 3(40Gbps)を介した接続でも、それだけがボトルネックとなって性能を発揮できないということはないようだ。

 内蔵ディスプレイと外部ディスプレイを使った場合の比較では、いずれも外部ディスプレイに接続した方がより良い結果が得られた。スコアやフレームレートの差はテストによるが、同じ条件で1割以上の差がついているものも少なくないため、性能を優先するのであれば外部ディスプレイを用意するという選択はアリだろう。

 実際にゲームをプレイしてみた結果としては、Fallout 4やオーバーウォッチがかなり快適にプレイできる一方で、CPUへの要求が厳しいWatch Dogs 2は、フレームレートの低さが目立つ結果となった。

 シングルスレッド性能への要求が厳しいダークソウル3では、GPU負荷だけが高い場面は最大フレームレートである60fpsで動作するものの、CPU負荷の高い場面ではGeForce GTX 1080 Tiであっても40fps台までフレームレートが落ち込む場面がみられた。

 外付けGPUボックスを利用するとなると、ノートPCとの接続に用いるThunderbolt 3の転送帯域が十分なのかという疑問が浮かぶところだが、実際に動作させてみた印象としては、「CPUがゲームの要求スペックを満たしているか」の方が重要であるように感じた。

 性能以外の部分で気になったのが動作音の大きさだ。外付けGPUボックスには吸気用の120mmファンと排気用の90mmファンが各1基ずつ搭載されているが、このファンの動作音がかなり大きい。外付けGPUボックスを使用してゲームをプレイする際は、遮音性の高いヘッドフォンを用いることをおすすめする。

■モバイル用途とゲームを1台でこなせるPC

 PCLEVEL-13FH052-i7シリーズは、外出時に携帯するモバイルノートPCとしての用途と、自宅などに据え置くゲーミングPCとしての用途を1台でまかなえるPCだ。

 Thunderbolt 3ケーブル1本で外付けGPUボックスと接続し、PCの特性をがらりと切り替えられる簡便性も魅力だが、性能の良いモバイルノートPCと、ゲーミングPCの両方を購入するより安価である点も見逃せない。

 両立の難しいモバイル用途とゲーム用途の両方を必要としているのなら、PCLEVEL-13FH052-i7シリーズはその期待に応えられる可能性がある製品だ。

PC Watch,三門 修太

最終更新:6/14(水) 6:00
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