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『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』最新バージョンを体験! そして河野Pにあれこれ聞いてみた【E3 2017】

6/14(水) 4:02配信

ファミ通.com

文・取材:編集部 ででお、撮影:カメラマン 堀内剛

●《イエス、ケストレルII》最新バージョンに触れてみた!
 2017年6月13日~15日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催されている世界最大のゲーム見本市“E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2017”にて最新バージョンがプレイアブル出展された、『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』(以下、『ACE7』)。「戦闘機で雲の中を通り抜けたときの温度まで感じてもらいたい」そんな細部にまでこだわって開発されているのが本作だ。最新のトレイラーや、本編のプレイアブルデモからわかったこと、さらにブランドプロデューサー・河野一聡氏へのインタビューをお届けする。

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●さっそく体験! アーセナルバードとの戦いが激アツ!
 こんにちは、週刊ファミ通のででおです。趣味はポロ。あの馬に乗ってやるやつ。すみません嘘です。半年以上前に“PlayStation Experience 2016”で出展されていたVRコンテンツデモでのプレイ(詳細はこちら)以来、新たな情報が出ていなかった『ACE7』だが、E3 2017でついに本編のプレイアブルデモが出展されるということで、文字通りマッハで体験してきました。

 まずは操作方法をスタンダードかエキスパートから選択。前者は左スティックを倒した方向に機体が進む、初心者にやさしいゲーム的な操作。後者は左スティックの左右でロール(機体が前後の軸に対して回転)。それだけでは進行方向が変わらないが、左スティックを下に倒すことでピッチアップ(機体が上方向に向くこと)し、機体の進行方向を調整できる操作だ。文章で書くとややこしいけど、慣れれば背面飛行なども自由自在なので、初心者だとしても断然エキスパート操作をオススメしたい! 今回の試遊でも、当然こちらを選択しましたとも。

 そしてブリーフィング画面に移行。こちらは『エースコンバット04 シャッタードスカイ』のころを彷彿とさせるシンプルなレイアウトで、作戦内容が説明されます。自機や僚機、そして敵機の配置がわかりやすいのですが、正直細かいところまでしっかり聞いていなくてもなんとかなります。それにしてもこの雰囲気とBGM、なんだかワクワクしてきますね~。


 つぎに機体選択。E3出展バージョンでは、“F/A-18F スーパーホーネット”と“F-14D スーパートムキャット”のどちらかを選べました。うーん、どっちの機体も好きだけど、映画『トップガン』好きとしてはF-14Dを選ばずにはいられない。可変翼最高! ちなみにこのハンガーでは、機体を隅々まで鑑賞できるのですが、カメラをグッと寄せるほど、質感のすごさが伝わってきます。リベットのひとつひとつまでがリアルで、感嘆しまくりでした。「昔からおなじみの機体はポリゴンモデルを流用しているんじゃないの?」と思っているそこのアナタ。これまでとまったく違いますよ! なお、機体に特殊兵装として長距離空対空ミサイルを装備できましたが、こちらも鑑賞可能です。じっくりと観察しちゃいました。

 搭乗機体を気が済むまで鑑賞したところで、いよいよミッションスタート。今回も空母から発艦します。ところで、この空母の名称は“ケストレルII”というそうで……この名前にピンと来たシリーズファンは多いのではないでしょうか? 『エースコンバッ5ト ジ・アンサング・ウォー』に出てきた空母“ケストレル”の名を冠しているとは……。知らなくてもまったく問題ない情報ですが、こういうファンがニヤリとできる設定、いいですね~。離陸すると、地上にはクレーターにできた湖のような地形、そして空には積雲がいくつか浮いているのが見える。いますぐ雲に飛び込みたい気持ちを抑えて、視点変更をチェック。本作では、三人称視点、一人称のHUD視点、そしてコックピット視点が選択できます。記者は『エースコンバット』シリーズをプレイするときはHUD視点を好んで使うのですが、今回ばかりはコックピット視点を推奨したい! なぜなら、雲の中や、局地的に雨が降っているところ(!)などを通過すると、キャノピーに水滴が付くから。臨場感が本当にスゴイんです。しかも、雲の中に滞在し続けると、キャノピーに付いた水滴が凍りつく! スゲェ!!

 と、感動しているうちに敵機が出現。ミサイルや特殊兵装で撃墜しまくったり、機関砲で追い回したりと、いつもの『エースコンバット』と同様に楽しめました。真横からだとミサイルが当たらないので、いかに敵機の背後を取るか、を考えるドッグファイトの醍醐味は健在です。雲の中に入った敵機はレーダーから見えなくなることもあるので、そのあたりの駆け引きは新鮮ですね。

 しばらくドッグファイトに浸っていると、ミッション更新を知らせる無線通話が聴こえてきた。その後、自機の前方に巨大な影が……こ、こいつはアーセナルバード!?

 アーセナルバードの機体全体に、無数のコンテナ(敵であることを示す四角いマーカー)が現れ、その数に圧倒される。さらに、アーセナルバードからこれまた無数のUAV(無人機)が射出され、こちらに猛攻を仕掛けてきた! あまりにも数が多くて、映画『インデペンデンス・デイ』のワンシーンを思い出しちゃいましたよ。コレはテンション上がりますわ。


 ミサイルアラートが鳴りやまない中、なんとかアーセナルバードを撃墜しようとミサイルをブッ放すこと数回。ここでまた仲間からの無線が流れ、UAVの猛攻に耐えるターンに。ちなみにこの無線のあとは弱点を表すコンテナが“×”マークに変わりました。それでも無理やり撃墜を試みたが、どうやらUAVが身を挺して本体を護っている模様。ここで試遊は終了となったが、あまりにも激しい戦闘に、汗をビッショリかいていました。いやー、やっぱり楽しいわこれ。もっと遊びたい! 発売日が待ち遠しいですね~。


●飽くなき“空” へのこだわり
 E3 2017で、新たなPVやキャンペーンモードのプレイアブル出展が行われた本作。PVやプレイアブルの内容はどのようなものになっているのか? 本作のキーマンである河野一聡氏に気になる質問をぶつけてみた。


●“空の革新”を実現するために
――本作の発売日が、2018年に延期されました。まずはその理由を教えてください。

河野 ファンの皆様には、お待たせして申し訳ありません。今回は“空の革新”をコンセプトに開発を進めています。E3に出展するビルドが完成し、これからさらにブラッシュアップしてコンセプトを実現するため、想定していたよりも時間がかかると感じました。2017年に無理をして磨かれないまま発売するのは、ここまで応援してくれたファンの皆様に対して不義理だと思い、発売延期を決断しました。

――PS VRへの一部対応を始め、シリーズ初の試みが多いのも理由のひとつですか?

河野 PS VRの対応は挑戦的な部分ですが、本作はVR専用のコンテンツではありません。本編のクオリティーをさらに高めるために、いろいろと調整することが多くて……。たとえば、敵が雲の中に入った場合、そこでどういう駆け引きが発生するのか。雲の中では、ミサイルやレーザーなどの武器はどのような影響を受けるのか。要素をひとつ加えるだけでも、考えることは格段に増えていきます。ゲームだからと割り切って切り捨てることもできますが、“空の革新”を体感してもらうため、開発に想像以上の時間がかかっています。

――ただリアルさを追求するのではなく、ゲームとしての遊びやすさも『エースコンバット』シリーズの特徴だと思いますが、そのあたりでも苦労されているのでは?

河野 シミュレーションや物理計算を行って、100%で再現したとしても、結果的にとんでもなく難しいゲームになってしまい、気持ちよくなれません。そのあたりは『エースコンバット』らしく、うまい嘘をついてバランスを取る必要があります。プレイヤーの皆さんには、そのバランスの中でストーリーに没頭していただいて、エースパイロットになりきる気持ちよさを体験していただけるように開発を進めています。

――E3出展バージョンをプレイしましたが、目に見えて進化していますよね。とくに、キャノピーに付く水滴に感動しました。

河野 水滴表現は、開発スタッフのあいだでも非常に好評でした。雲の中に入ってキャノピーに水滴がついたり、それがさらに凍りつくことで、見栄えや、臨場感が増すだけではなく、雲の中の質感や温度などまで感じてもらえると自負しています。

――雲の厚さや湿度なども感じ取れました。

河野 私の個人的なこだわりですが、ゲームのルールは、表示物ではなく、見た目でわかるようにしたいと思っています。雲の情報が見た目で判断できれば、この雲の中に逃げれば安全だとか、逆に雲が薄いからヤバイとか、戦闘の駆け引きに使えますよね。これが「この雲の厚さは70%」とかゲージが表示されると、見た目の周辺判断より、ステータス判断のゲームになってしまいます、ビジュアルはリアルさのほか、ゲーム的な要素とルールも考えていきます。

――アーセナルバードが雲の中に入ったとき、レーダーにぼんやりと巨大な影が映るのが印象的ですね。

河野 ぼんやりさせるのかどうかというところまで含めて、最終的どのように表現するのか、ブラッシュアップしている最中です。雲の中でレーダーが受ける影響は「ぼんやり映る? それでいいのか?」って、そのルールが拡張されても耐えうるルールになるか、いつも考えてもらっています。先ほども言いましたが、ひとつの表現を入れることで、ゲームに、駆け引きに、ルールにどう影響するのか、想定されるパターンを考えていかないといけません。「ステルス機が雲の中に入ったらどうするの?」とか。「ぼんやり映る」で両方を解決していいのか? このあたりの調整も、お客様の目にどう映ったら違うシチュエーションのときも、ルールからの類推で直観的かというこだわりですね。

――本作にはUAV(無人機)が本格的に登場しますが、UAVにも同じようなこだわりが?

河野 UAVは『インフィニティ』にも登場させましたが、正直にお話しすると、“無人機らしさ”はまだ作り込む余地がありました。本作ではそこを深く掘り下げています。現状は開発中ですが、有人機にはできないような飛びかたをしたり、身を挺して防衛対象を守ったりと……。スタッフには「AIの気持ちになって考えてみなさい! 君がAIならどうする?」って、何とも不思議な話をしています。全部ゲーム側のAIなんですが(笑)。さらにUAVには、かつて“最後の有人戦闘機”と言われていたF-104と、シナリオ上で対比させる役割もあります。この辺り、エースコンバットだけに限りませんが、対比構造にすることで見えてくる、考えさせられることが多くなるというの持論なので、ぜひご期待ください。


●物語や登場人物の一端が明らかに!?
――E3に先駆けて公開されたPVの見どころは?

河野 E3トレイラーでは、情報を出しています。これまでぼかしてきたストーリーや主要キャラクターの名前にも触れています。エルジアの王女コゼットなどがそうですね。それと、航空母艦の“ケストレルII”が登場するなど、シリーズファンがニヤリとするシーンも盛り込んでいます。ほかにも、『04』にもあった“ファーバンティ”という地名も出てきますね。『04』の世界観を作るとき「ストレンジリアル・ワールド」という造語を英語文法的に間違いなんですけど、作ってしまいまして。以来、なぜか世界中のユーザーの皆様のあいだでは「ストレンジリアル」として定着してしまいました。なので、今回は「正当なストレンジリアル(笑)」と申しますか、『04』を基準にして、以降のナンバリングから連綿と続く世界です。もちろん、そういうところはバックボーンの深みとして、ドラマを生み出す為の装置ですので、『エースコンバット』を遊んだことがない方でも、「空の美しさに感動した!」とか、ストーリーに深いドラマ性を感じて「興味を持った!」とか、新規で入ってもらえる作りにしていますので、ぜひご覧ください。

――ふたつの国が、軌道エレベータを巡って戦っているシーンも印象的でした。

河野 今回のトレイラーだと、軌道エレベータをエルジアが占拠している。ただ、そのあとすぐのコゼット王女のセリフで「オーシアの攻撃は無差別に行われている」というエルジア側の主張が入っているんです。本作のストーリーは、エルジアとオーシアの主張、そしてこの対比もテーマのひとつになっているわけですね。同じ戦いでも、見る側の視点が変わると解釈も変化しますよね。各国のメッセージをそれぞれ聞いて、今回のストーリーをどう感じてもらえるのか楽しみです。それらの主張の中で真実を「鏡」として自分の姿を見る。じつは対比はこれまでにもあったテーマで、今回の本質は「鏡」というテーマです。そのテーマを打ち出したPVなのです。

――本作のサブタイトルにも、テーマが隠されていそうですが……。

河野 『スカイズ・アンノウン』ですね。もちろん、シナリオやテーマを反映していますが、単純に“未知の空=アンノウン・スカイズ”にはせずに、『スカイズ・アンノウン』にして情緒的なイメージを加えました。ほかにも意味はあるのですが、まだ発表できません(苦笑)。

――続報が楽しみです! 今後、日本のファンが試遊できる機会はありますか?

河野 具体的なことはまだ公表できませんが、日本のファンの方にも体験していただく機会は作っていきたいと思います。先ほど少しお話ししましたが、未経験の方にも十分に楽しんでいただけるように設計しています。ぜひ期待していただけるとうれしいです。

 ストーリーの詳細など、もっと突っ込んだ部分ついてのお話は後ほどお伝えしよう。また、週刊ファミ通2017年6月29日号(6月15日発売)にも記事を掲載しているので、ぜひチェックしてほしい。

 最後におまけ。

エースコンバット7 スカイズ・アンノウン
メーカー:バンダイナムコエンターテインメント
対応機種:プレイステーション4 / Xbox One / Windows
発売日:2018年発売予定
価格:価格未定
ジャンル:シューティング / フライトシューティング



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