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<咽頭結膜熱>流行広がる ドアノブ、タオルの消毒を

6/14(水) 10:55配信

毎日新聞

 幼児に多い感染症で高熱を伴う「咽頭(いんとう)結膜熱(プール熱)」の流行が例年を上回る勢いで拡大している。5日間ほど続く38~40度の発熱と、のどの炎症と痛み、目が赤くなる結膜炎が重なることが特徴。流行は近年で最も大きかった2006年に次ぐ規模だ。

 咽頭結膜熱は年間通して存在するアデノウイルスが原因。例年6月に流行し始め、7~8月がピーク。11~12月にも流行がある。専用の治療薬はなく対症療法になるが、重症化することはまれだ。

 患者数は国立感染症研究所が全国約3000の小児科で定点観測しており、最近1週間(5月29日~6月4日)で2996人。1医療機関あたり0.95人で、例年のこの時期の0.2~0.8人を上回る。都道府県別では山梨(3.29人)、北海道(2.02人)、奈良(1.53人)、鹿児島(1.51人)、兵庫(1.40人)が多い。

 この病気に詳しい感染研の藤本嗣人(つぐと)室長によると、ウイルスは自分の目を触った手から人にうつることが多い。患者が幼児に多いのは、体の免疫が大人より未発達なためだ。予防策については「うがいや手洗いに加え、幼稚園など子どもの多い施設や家庭では、ドアノブや手すりを塩素系漂白剤を含む水でぬらした布で小まめに拭くことや、タオルの消毒・共用防止が効果的」と呼びかける。

 咽頭結膜熱はプールで感染が広がることが多かったため「プール熱」とも呼ばれるが、藤本室長によると、国の衛生基準に沿って塩素消毒されているプールでは、ほぼうつらないという。【野田武】

最終更新:6/14(水) 11:56
毎日新聞