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伊豆の国市「移動投票車」発進 静岡県内初、知事選で

6/14(水) 17:09配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 近年、若年層の投票を促そうと大学キャンパスや駅、ショッピングセンターに開設の動きが広がる期日前投票所。25日投開票の知事選では、伊豆の国市に投票箱をワゴン車内に備えた「移動投票車」が県内初登場。高齢者をはじめ過疎地に暮らす交通弱者の投票機会を確保する取り組みとして注目される。

 同市の中山間地にある長者原公民館前に到着した移動投票車には、14日午前10時から長者原区の住民が次々と集まり、投票を行った。記載台はワゴン車の後部座席1列目に設置され、3列目に立会人が座って見守る中、1人ずつ車に入って一票を投じた。開始に合わせて訪れた女性(72)は「スムーズに投票できた。市役所に設けられた期日前投票所は遠いので来てもらえるのはありがたい」と語った。

 昨年7月の参院選で、島根県浜田市が全国で初めて移動投票車を取り入れた。有権者の少ない山間部で投票所の統廃合を検討する伊豆の国市の職員が、今年1月に浜田市を視察。実施方法や費用、投票者の反応を調査した上で、知事選での試験実施を決めた。

 伊豆の国市選管によると、移動投票車は市役所や公民館に投票所を設置するよりも作業が簡易。短時間ごと複数箇所を回れる機動性もあるという。立ち会いの人員を削減できる利点もある。

 今回知事選での移動投票車開設は14日の一日限定で、長者原公民館に加え、午後には田原野公民館も回った。市選管の担当者は「移動投票車の対象地域の有権者は少ないため、投票率が上がるとは考えていない」とした上で、投票所統廃合の可能性を踏まえ「該当する地域の住民に移動投票車をぜひ知ってもらいたい」とアピールした。



 <メモ>選挙は投票日当日に投票することを原則としているが、当日に仕事や旅行、病気など不在者投票理由に該当すると見込まれる場合は投票日前でも認められる。期日前投票所は公的施設に置かれるのが通例だが、県内では昨年7月の参院選で、それまで伊豆市のみだった商業施設などへの開設が、6市に広がった。今回の知事選では移動投票車を導入する伊豆の国市を含め8市で行われる。

静岡新聞社