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広島の学生団体、原爆ドーム壁面破片レンガを香川の製造元へ寄贈

6/14(水) 7:55配信

産経新聞

 ■「平和教育に活用」

 投下された原子爆弾によって破壊され飛散した広島市の産業奨励館(原爆ドーム)の壁面破片レンガが13日、製造元の一つである讃岐煉瓦株式会社(香川県観音寺市)に寄贈された。レンガの確認作業も行われ、一部が同社製であることが確認された。

 寄贈したのは学生団体の「広島大学原爆瓦発送之会」。国内外に原爆瓦を送ったり、被爆証言を聞くなどの活動と研究を進めている。嘉陽礼文会長(39)は「戦争の記憶が薄れていく中、平和教育に重要な発信をするものとして役立ててほしい」と話した。

 寄贈されたレンガは5点で、平成27年4月に原爆ドームの近くを流れる元安川などから採取した。このうち3点は表面に「洗い出し」という加工が見られることから、奨励館のものに間違いないという。一番大きなもので縦25センチ、横35センチ、幅14センチほど、重さ約12キロ。どれも爆風と火災による傷跡が刻まれている。

 確認作業で、2点は讃岐煉瓦社製であることが確かめられた。同社で昭和40年から製造を中止する平成6年まで製造部門の責任者を務めた三好則夫さん(70)によると、刻印がなくても、サイズや厚さ、全体の色味や欠けた部分の色あいから、製造元が判断できるという。

 広島県で香川県産のレンガが使われた経緯について、嘉陽会長は「当時の最高の素材で物産陳列館(昭和8年に産業奨励館に移行)を作ろうとしていた。香川のレンガは信用も品質も高かったのだろう」と推測している。

 同社の川崎隆三郎社長(55)は「平和の尊さを再認識する機会となった。とくに若い世代の人たちに見てもらえるよう展示し、平和教育に役立てたい」と話した。

最終更新:6/14(水) 7:55
産経新聞