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サ高住、新たな「終の棲家」に 100棟3000戸突破 長野

6/14(水) 7:55配信

産経新聞

 ■プライバシー・安心保障で人気

 安否確認や生活相談サービスに対応した高齢者専用の賃貸住宅「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」が、県内で100棟、3千戸を超えたことが13日、県などの調べで分かった。高齢者の住まいの「受け皿」となっていた介護付き有料老人ホームなどの特定施設は、自治体の財政難から新設が難しくなっており、サ高住が新たな「終の棲家」となりつつあるようだ。(太田浩信)

 サ高住は、改正高齢者住まい法により、平成23年10月から登録がスタートした。専用部分の床面積が25平方メートル以上(共用部分が十分なら18平方メートル以上)必要で、バリアフリー化されている。安否確認や生活相談は必須サービスとして、担当するケアの専門家が日中は常駐している。原則、60歳以上の単身・夫婦世帯が入居でき、設置者に対しては国の補助や税の優遇措置がとられている。

 こうした優遇を受けるには、都道府県や政令市・中核市への登録が必要で、県と長野市の集計によると、県内のサ高住は4月末現在で106棟、2991戸が登録済みという。5月にも県に1棟(10戸)の登録があり、3千戸を突破した。県建築住宅課によると、25年度以降は1年間に平均10棟の登録があり、設置に向けた問い合わせも増えている。

 県登録分の平均費用は13万3千円。内訳は、家賃の5万円に加え、食事が4万6千円、共益費2万2千円、状況把握や生活相談のサービスが1万5千円の設定になっている。

 プライバシーが守られながら安心も保障されるため、利用者の人気が高いのもサ高住の特徴だ。県内の平均入居率は常に8~9割が維持されている。

 県内で登録第1号となった県医療生活協同組合が運営する「高齢者住宅つるがの風」は、長野市の中心市街地にある「長野中央介護センターつるが」の3階部分に入る。1、2階には、ショートステイやデイサービス施設が入居し、近くには同生協が運営する病院もあり、病気の際のケアも万全で28室は常に満室状態にある。

 食堂やラウンジなどの共用部分には、民芸調の家具を置くなどして落ち着いた環境を作り出す配慮も行き届いている。趣味の講座などを通し、入居者同士の交流活動も盛んに行われている。

 同センターの北村和朗事務長によると、最近では、「介護サービスを受けながら、入居している人も少なくない」という。高齢者福祉に特化した複合施設の利点を生かし、ここを「人生の終着点」と考えて最後の看取りを希望する人もいる。北村さんは「安心して住んでもらうための住環境の提供にこれからも取り組みたい」と話している。

最終更新:6/14(水) 7:55
産経新聞