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ハリルJ“薄氷王手”大迫弾守りきれずドロー…去就問題再燃も

6/14(水) 6:00配信

スポニチアネックス

 ◇W杯アジア最終予選B組 日本1―1イラク(2017年6月13日 イラン・テヘラン)

 薄氷の王手だ。B組首位の日本は同5位のイラクと対戦し、FW大迫勇也(27=ケルン)が前半8分に先制ゴールを決めたものの、後半に追いつかれ1―1で引き分けた。勝ち点を17に伸ばして首位は死守。A組3位とのアジア5位決定戦出場となる3位以内は確定した。次戦ホームでのオーストラリア戦(8月31日)で勝てば6大会連続の本大会出場が決まる。

 うちひしがれた。試合後、ハリルホジッチ監督はベンチから動けなかった。約5分後、通訳と広報にうながされ、ようやく立ち上がった。「全く満足できない。2点目を取れば勝てた状況で、少しおかしな失点をしてしまった。イラクにそこまでチャンスを与えなかったにもかかわらず、引き分けに持ち込まれてしまった」。憔悴(しょうすい)した表情を浮かべた。

 批判を恐れず、大胆な采配を振った。3月に右膝手術を受けた長谷部、シリア戦で左肩を脱臼した香川が不在。右下腿痛を抱える山口も万全ではなかった。故障者続出の非常事態で、ダブルボランチには国際Aマッチ約1年ぶりの先発となる遠藤、初先発の井手口を抜てき。2列目は右に本田、トップ下に原口、左に久保の初組み合わせを採用した。相手を惑わすため開始時だけ3―6―1の並びにする策も講じ、前半8分には大迫が先制点。だが後半17分に井手口が負傷退場すると負の連鎖が始まった。

 後半27分にミス絡みで失点。ゴールを許した場面で酒井宏が右膝痛を再発させて、3人目の交代となる酒井高の投入を余儀なくされた。交代枠を使い切り、ゲームプランが崩壊。「ケガ人が出て前もって計画した交代ができなかった。速いFWを最後に入れようと思っていたが、完全に戦い方が変わった。次が決勝戦になった」と肩を落とした。

 気温37度、標高1200メートルの過酷な環境下で何とか勝ち点1を重ねW杯切符に王手をかけた。次戦8月31日オーストラリア戦に勝てば6大会連続の本大会出場が決まる。だが敗退が決定しているイラクを相手にドロー。強化試合のシリア戦も1―1と低調な内容で、日本協会幹部の指揮官への信頼は揺らぎ始めている。

 西野技術委員長は現時点での解任は否定したものの「現体制を支えるか?」の問いには「検証は必要。時間があった中で(内容は)どうだったのか。フィジカルより戦略、戦術的な問題。準備時間がありながら海外組と国内組のコンディションの差もあった」と指摘。田嶋会長も「暑さ?理由にならない。まずどういうことが問題なのか。スタッフ、技術委員会で検討することが大事」と語り、去就問題再燃は避けられそうにない。薄氷を踏むようなドローでW杯切符に王手をかけたが、ハリルホジッチ監督自身も薄氷の上に立たされている。