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<東名事故>「シートベルト着用が被害拡大防ぐ」ガイド会見

6/14(水) 19:26配信

毎日新聞

 愛知県新城市の東名高速道路で10日、中央分離帯を飛び越えた乗用車が観光バスに衝突した事故で、14日に記者会見したバスガイド、山本梅予さん(60)は乗客に対し事故前に3回、シートベルト着用を呼び掛けていたことを明らかにした。

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 バスの乗員・乗客計47人のうち45人が負傷したが死者は出ず、ベルト着用が被害拡大を防いだとみられる。梅予さんは「事故に遭わないと大切さが分からないが、皆さんがきちんと着けてくれてありがたい」と話した。

 梅予さんは東神観光バス(同県豊橋市)のガイドで、バス運転手の山本良宗さん(68)の妻。たまたま同じバスに乗車し、事故時は前扉付近に乗っていた。車との衝突について「ドライブレコーダーの映像を見たが、現実ではない感じを受けた。お客さんも何が起こったか分からなかったようだ」と述べた。

 梅予さんによると、良宗さんとともに乗客の乗車後とあいさつ時、東名高速に入る直前にシートベルトの着用を促していた。乗客同士も「(ベルトを)しようね」と声を掛け合っていたという。

 梅予さんは「会社としても私としても必ず高速へ上がる前にお願いをするよう心がけている」と語った。運転手2人と乗客13人の計15人が死亡し、多くの乗客がベルト非着用だった疑いを指摘される昨年1月の長野県軽井沢町のスキーツアーバス転落事故を受け、社内でベルト着用の重要性を再認識していた。

 2008年6月施行の改正道路交通法は乗用車の後部座席のほか、タクシーやバスの乗客のシートベルト着用を義務化した。高速道路での非着用は取り締まり対象となった。しかし、昨年の自動車乗車中の交通事故死者1338人のうち、42%の558人がベルトを着けていなかった。

 梅予さんは割れた窓ガラスが顔に刺さるなどした。良宗さんは肋骨(ろっこつ)骨折などの重傷で事故時の記憶がほとんどないが「お客さんの命を守れたことは本当に良かった」と話したという。梅予さんは乗客に看護師がいて適切な処置を行い、他の乗客たちも冷静に対応してくれたと説明し「まだ入院している方もおり、お大事にしてほしい」と気遣った。【斎川瞳、横田伸治】

最終更新:6/14(水) 20:53
毎日新聞

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