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映画「スクール・オブ・ナーシング」志摩出身プロデューサー追悼上映会 /三重

6/14(水) 21:50配信

みんなの経済新聞ネットワーク

 ハートプラザみその(伊勢市御薗町)で6月11日、映画「スクール・オブ・ナーシング」上映会が行われた。(伊勢志摩経済新聞)

【その他の画像】映画「スクール・オブ・ナーシング山際新平さん追悼上映会

 映画「ALWAYS三丁目の夕日」などを手掛け、おととし急逝した志摩市出身の映画プロデューサー山際新平さんの最後に手掛けた同映画。

 1959(昭和34)年大王町船越生まれの山際さんは、「明日があるさ」「逆境ナイン」「ALWAYS 三丁目の夕日」「ALWAYS 続・三丁目の夕日」などの映画をプロデュースしたことで知られる。2009年クロニクルを設立し独立、「花子の日記」「劇場版サラリーマンNEO」「校歌の卒業式」などの映画プロデュースを手掛け、志摩市内の学校の閉校を題材にした「校歌の卒業式~キボウノトビラ~」では監督を務めた。2015年に地域主役型映画の「賢島映画祭」を立ち上げ、日本の地方を映画で元気にしようと意欲を見せていたが2015年12月5日に急逝した。

 熊本県人吉市で撮影された同作は、看護師を目指す看護学生が自らの意志で命と対峙(たいじ)し成長していく過程を描いた青春映画。原作は山崎かおるさんの「『たまご』たちのお目醒め~看護学生の『心』を育てること~」(海苑社)。伊勢市出身の女優桐島ココさんが看護学生役で、俳優の榎木孝明さんが末期がんで入院する患者役、吹石一恵さんが友情出演する。脚本は伊勢市出身の児島秀樹さん、監督は大阪市出身の足立内仁章(あだちさとし)さん。福井県出身のシンガー・ソングライター佐々木詩菜さんが主題歌を歌う。

 午前と午後の2回行われた上映会には、山際さんの同級生らが中心となって600人以上が詰めかけた。上映中は、コミカルなシーンでは笑い声が、シリアスなシーンではすすり泣く音が会場を包んだ。

 上映終了後、山際さんと関係の深かった人たちが登壇し山際さんについて思い出やエピソードを披露するトークセッションも行われた。

 足立内監督は「映画の中で榎木さんが『あの世ってのもこんな風が吹いとるんやろうか』というセリフがあるが児島さんの脚本では『こんないい天気なんやろか』というセリフだった。当日そんなにいい天気ではなかったので現場で変更しテストをすると「うぅ~」と泣いている声がするので見ると山際さんだった。後から聞くと山際さんがお母さんの看病をしていてサクラを見に連れて行った時のことを思い出して号泣されたらしい」と話す。

 「校歌の卒業式」の映画監督宇井孝司さんは「世界で一番無謀なプロデューサーだった。商業ではないやり方を模索して、届けたい映画、共感したい映画を作りたいといつも言っていた。楽しさを作ってしまうのが山際さんのすごいところで我々は『山際システム』と呼んでいるが、周りを巻き込んで『親切に甘える』ことで世界一予算が少ないのに世界一食事がいい映画にしてしまう力があった。無謀にも純粋に映画を作っていた人だと思う」と言葉をつまらせた。

 佐々木さんは「なんでこのタイミングで逝ってしまうのだろうかとずっと考えて答えがでなかったが今日、人をつなぐためだったんではないだろうかと思った」と話す。

 会場では最後に、佐々木さんが山際さんをしのんで映画の主題歌「あいのことば」を歌い会場のみんなを一つにつないだ。

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